トレンドから定番になりつつあるストリートファッションの世界。
国内外数多くのブランドが日々鎬を削っています。
今回の記事では、そんなストリートファッションブランドにフォーカスして、知っておくべきブランドを35種ご紹介!
「オシャレになってみたいけどどんな服を着ればよいのか分からない」
「自分に似合う服を探そうにもブランドが分からない」
そういった悩みを抱えたストリート初心者であれば特に読んで欲しい記事となっています。
当サイト内でより詳しい解説記事を載せているブランドもありますので、ぜひ最後までご覧頂けましたら幸いです。
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目次
- ■Supreme
- ■SAINT Mxxxxxx
- ■Needles
- ■Ennoy
- ■DAIRIKU
- ■CORTEIZ
- ■OFF-WHITE C/O VIRGIL ABLOH
- ■KITH
- ■A BATHING APE
- ■WTAPS
- ■Girls Don’t Cry
- ■Anti Social Social Club
- ■Stüssy
- ■FEAR OF GOD
- ■Essentials
- ■A-COLD-WALL*
- ■M+RC NOIR
- ■PALACE SKATEBOARDS
- ■Balenciaga
- ■VETEMENTS
- ■Carhartt WIP
- ■RICK OWENS
- ■1017 ALYX 9SM
- ■NEIGHBORHOOD
- ■Palm Angels
- ■Heron Preston
- ■STONE ISLAND
- ■peaceminusone
- ■UNDERCOVER
- ■AMBUSH®
- ■WACKO MARIA
- ■AMIRI
- ■RIPNDIP
- ■OAMC
- ■NOAH NYC
■Supreme
出典:fortune
ストリートファッションの代表格にして最も有名なブランドと言えばシュプリーム(Supreme)。
1994年にニューヨークのソーホーの小さなスケートショップから始まったこのブランドは、様々な現代アーティストの作品をフィーチャーしたアイテムや、ナイキ、コムデギャルソン、ノースフェイスやルイヴィトンといった有名ブランドとのコラボレーション、そして悪名高きボックスロゴ(BOX LOGO)の存在によって、毎シーズン争奪戦が発生しています。
シュプリームについては別記事にて歴史やブランド戦略、オススメアイテムなどについて詳しく記載しております。
ぜひこの記事と合わせてご覧ください。
■SAINT Mxxxxxx
近年古着ブームの影響もあり注目を集めているセントマイケル(SAINT Mxxxxxx)は、2020年に設立されたばかりの新進気鋭のブランドながら、すでに服好きから絶大な人気と信頼を勝ち得ています。
レディメイド(READY MADE)の創設者細川雄太と、元Ye(カニエ・ウェスト)のマーチャンダイズデザインを手がけたカリ・ソーンヒル・デウィット(Cali Thornhill DeWitt)が手がける本ブランド。
数々のアーカイブにリスペクトを込めたビンテージ感のあるアイテム作りが特徴です。
■Needles
出典:mastered
蝶のロゴとトラックパンツが有名なニードルズ(Needles)は、アメカジ・ストリートファッション好きにはたまらないブランド。
創設者である清水慶三は日本の洋服屋で初めてナイキを扱った、まさにファッション界のレジェンド的存在。
アメカジインポートショップ「ネペンテス」のオリジナルブランドとしてスタートしたニードルズは、カーゴパンツやカウボーイシャツといった無骨なアイテムを現代風シルエットで楽しむのがオススメです。
■Ennoy
近年SNSを中心に高い注目を集めている謎のブランドスタイリスト私物とEnnoy(エンノイ)と名付けられたブランド。
山本康一郎氏と三好良氏が立ち上げた本ブランドは、ベーシックで使いやすいオリジナルアイテムが大人気。
ゲリラ的に販売し、即完売も珍しくないため、Instagramの公式アカウントでの情報収集が欠かせません。
■DAIRIKU
岡本大陸手がける日本発のブランド、ダイリク(DAIRIKU)は、映画好きにはたまらないアイテムが多数。
ブランドのコンセプトに「ルーツやストーリーが感じられる服」を掲げており、岡本氏の観てきた映画やサブカルチャーにフォーカスしたデザインが特徴的です。
毎シーズンのように特定の映画にフォーカスしたコレクションを発表しており、当該映画とともにルックを眺めるのも楽しみです。
■CORTEIZ
出典:hytrape
欧米で大人気の新興ストリートファッションブランド、コーティーズ(CORTEIZ)。
販売に際して奇抜なプロモーションを行うことが多く、2022年にジャケットを販売した際には、購入希望者が持っているノースフェイスやモンクレールなどのジャケットとCORTEIZのジャケットを交換する形で「販売」。
話題性を意識したマーケティング戦略によって日本でも少しずつ知名度を上げています。
■OFF-WHITE C/O VIRGIL ABLOH
出典:fullress
オフホワイト(OFF-WHITE C/O VIRGIL ABLOH)は2014年にスタートしたブランド。
誕生以降あっという間に大人気ブランドに成長したオフホワイトは、3期連続でバレンシアガやグッチ、ナイキといったブランドを抑え、「世界で最もホットなブランド 1位」に輝いたこともあります。
オフホワイトを率いるヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)は、2018年よりルイヴィトンのメンズアーティスティックディレクター(デザイン、広告戦略、マーケティング戦略などの最高責任者)にも就任。
自身のブランドを立ち上げてわずか4年ばかり、そして170年のルイヴィトンの歴史の中で初めての黒人アーティスティックディレクターと言えば、ヴァージルの特異性を感じることが出来ると思います。
残念ながらヴァージルは2021年11月に心臓血管肉腫で死去。
たった10年足らずでファッション業界に多くの変革をもたらしたヴァージル・アブローのレガシーを引き継ぎ、現在もオフホワイトは高級感あふれるストリートスタイルを提案しています。
■KITH
出典:sonar.tokyo
KITH(キス)は2010年にセレクトショップと、2012年から同ショップがスタートしたオリジナルブランドの名前です。
KITHのオーナーであるロニー・ファイグ(Ronny Fieg)自身がスニーカーやストリートウェアの収集家であることもあり、そのオリジナルプロダクトはロゴを前面に押し出したプロダクトやサブカルチャーとの積極的なコラボレーションなど、ストリートファッションの王道とも言えるべきアイテムが揃っています。
時折ヴィンテージTシャツにKITHのボックスロゴを施した一点もののTシャツをストア限定でゲリラ販売することもあり、高い人気を誇っています。
■A BATHING APE
出典:bape
1993年に原宿でスタートしたア・ベイシング・エイプ(A BATHING APE)。
サルの顔と迷彩柄のプロダクトは、ファッションに興味のない人でも見たことがある方は多いはず。
90年代の日本におけるストリートファッションの一大カルチャー「裏原宿系」の代表的な存在であるア・ベイシング・エイプは、当時藤原ヒロシ氏と並んでトレンドの顔だったNIGO氏によって設立。
現在ア・ベイシング・エイプはNIGO氏の手を離れ、彼はKENZOのクリエイティブディレクターを務めています。
■WTAPS
西山徹によって1996年にスタートしたダブルタップス(WTAPS)。
カーキやモスグリーンといったミリタリーチックな色合いのアイテムが多く、日本国内のブランドの中でもストリートを中心に屈指の人気を誇ります。
WTAPSのデザインを手掛ける西山徹は、ストゥーシー(Stussy)の店員などを経て滝沢伸介と共に1994年にネイバーフッド(neighborhood)を立ち上げ。
その後も2009年にはア・ベイシング・エイプ(A BATHING APE)の新ライン、アーサスベイプ(URSUS BAPE)をディレクションするなど、常に日本のストリートシーンの中心に居る人物です。
2020年代のトレンドでもあるミリタリー系を長年にわたって提案し続けていたWTAPSは、いま最も注目すべきブランドかもしれません。
■Girls Don’t Cry
出典:fnmnl
大阪出身のグラフィックデザイナーVERDY(ヴェルディ)の手掛けるガールズドントクライ(Girls Don’t Cry)は、不定期に開催されるポップアップストアやオンラインショップのみで購入可能なブランド。
「Girls Don’t Cry」誕生のきっかけはLAに夫婦で行った時。
プリントTシャツを妻にプレゼントしようと考えたVERDY氏が、その日なんだか元気がなかった彼女へのメッセージとして「泣かないで」の意と、彼女が好きなザ・キュアーの『Boys Don’t Cry』をもじったロゴを作成しプレゼントしたのです。
これが現在では世界中で人気となり、ポップアップショップや他ブランドとのコラボがリリースされるごとに熱狂的な争奪戦を繰り広げています。
VERSY氏は「全てのプロダクトを妻のために作っている」と公言しており、コラボアイテムも妻が興味の無いブランドとは行わないそう。
2019年9月には公式オンラインストアをオープン。
新商品の情報がリリースされた際には、当ブログのツイッターなどでもアラートさせていただきます。
■Anti Social Social Club
出典:fashionsnap
アンチソーシャルソーシャルクラブ(Anti Social Social Club)は、「デザイナーのネガティブ思考を洋服に落とし込んだブランド。
創設者ニーク・ラーク(Neek Lurk)がリリースするプロダクトは彼の不満や怒り、孤独感をデザインアイディアの源泉としており、独特な世界観を作り上げています。
なお、先述のガールズドントクライと同様、アンチソーシャルソーシャルクラブのには実店舗やセレクトショップへの卸が存在せず、年に2度のシーズンコレクションと、不定期に開催されるオンラインストアでの受注生産のみで手にすることが可能です。
■Stüssy
アメリカ東海岸を代表するストリートブランドをシュプリーム(Supreme)とするのなら、西海岸を代表するストリートブランドは間違いなくステューシー(Stüssy)でしょう。
ステューシーは、ボードシェイパーのショーン・ステューシー(Shawn Stussy)が、1980年代後半に彼の仲間のためにデザインした数枚のTシャツから始まったアパレルブランド。
ステューシーのプロダクトはパンクやラップといった当時アンダーグランドで徐々に影響力を高めていた音楽カルチャーにインスパイアされたものが非常に多く、こうした音楽を愛する若者を中心に人気を博しました。
また、ステューシーは販売数を限られた数にすることでプレミア感を醸成する手法や、低コストでクオリティの高い服を販売するスタイルを取った最初期のブランドでもあります。
前述のシュプリームやWTAPS、アンチソーシャルソーシャルクラブなど、ステューシーと関わりの多かったストリートブランドも多く、現在のストリートトレンドの礎を築いた伝説的ブランドと言っても過言ではないでしょう。
■FEAR OF GOD
出典:fearofgod
ジェリー・ロレンゾ(Jerry Lorenzo)が手掛けるフィアオブゴッド(Fear Of God)は、彼がディーゼル(DIESEL)やGAP(ギャップ)でアルバイトをしながら、アパレルのノウハウを学び、2013年に立ち上げた比較的若いブランド。
立ち上げた最初のシーズンから「彼らが着るとそのブランドは売れる」と評されるカニエ・ウエストやジャスティン・ビーバーといったファッショニスタから愛され、瞬く間に世界中の人気と知名度を我が物としました。
特徴は何といっても素材感。
レザーや高級綿をふんだんに使ったラグジュアリーでシックなアイテムは、「大人のストリート」として30代以上からも注目を集めています。
また、2018年より安価に品質の高いプロダクトを提供することをコンセプトに、エッセンシャルズ(FOG ESSENTIALS)という廉価版のブランドラインも展開しております。
■Essentials
出典:flipboard
2018年スタートの新進気鋭ブランドエッセンシャルス(Essentials)。
ジェリー・ロレンゾ(Jerry Lorenzo)が率いるフィアオブゴッド(Fear of God)のセカンドラインとして人気を博しています。
高価格帯ストリートウェアの筆頭格であるフィアオブゴッドに比べてリーズナブルなエッセンシャルス。
アースカラーを中心としたシックなアイテムに「ESSENTIALS」の文字を配したTシャツや、レイヤードを前提とした丈感の短いフーディが特徴的です。
その名の通り日常にエッセンシャル(必要不可欠)なシンプルにして高品質なアイテムは1着持っていて損は無いでしょう。
■A-COLD-WALL*
出典:a-cold-wall
サミュエル・ロス(Samuel Ross)が手掛けるア コールド ウォール(A-COLD-WALL*)のコンセプトは「ロンドンのストリート カルチャーと英国労働者階級の時代精神」。
グラフィックデザインを学んだロスのプロダクトは特徴的なロゴをワンポイントで配置したTシャツやフーディーが人気を博し、2015年スタートにも拘わらず既に伊勢丹メンズ館といった超大手百貨店でも取り扱いを行っているブランドです。
また、ロスは以前、あのオフホワイト(OFF-WHITE C/O VIRGIL ABLOH)や、ルイヴィトンのメンズ部門を取り仕切った故ヴァージル・アブローの下で働いていた経験もあり。
毎シーズンその注目度はアップし続けています。
■M+RC NOIR
出典:modzik
フランス・パリに突如現れた会員制SHOPマルシェノア(M+RC NOIR)。
ストリートファッションのセレクトを行う同店舗のオリジナルラインとして不定期に展開されるアパレルコレクションは、特徴的なロゴを胸元に配置したフーディーや透明なプラスチックバッグなどが人気。
国内ではセレクトショップNUBIAN(ヌビアン)などで取り扱っています。
■PALACE SKATEBOARDS
パレススケートボード(PALACE SKATEBOARDS)は、「ネクスト・シュプリーム」とも呼ばれ、今もっとも注目を集めるスケーターブランド。
2018年11月にロンドンとニューヨークに次ぐ世界3店舗目を原宿に出店すると、開店当日に1,500人を超える行列を作り、大きな話題となりました。
シュプリームと同じく毎週土曜に新作アイテムをリリースしており、ラルフローレンやアディダスといったトップブランドとのコラボも人気を博しています。
■Balenciaga
出典:imn
100年の歴史を持つブランドにも関わらず、今やシュプリームやオフホワイトと並び「ストリートファッションの代表格」として位置づけられているバレンシアガ(Balenciaga)。
2015年より、現在のバレンシアガを率いるクリエイティブディレクターはデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)。
メゾンマルジェラやルイヴィトンといったトップブランドでの経験を持つ彼は、ダッドスニーカーのはしりとなった「トリプルS」や、インスタ映えを意識したバレンシアガのロゴ変更など、時流に乗った革新的なアイディアを次々と展開。
バレンシアガをストリートファッション界のトップに押し上げました。
■VETEMENTS
出典:ssense
ヴェトモン(VETEMENTS)は、現在のバレンシアガを率いるデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)が2014年に立ち上げたオリジナルブランドです。
ストリートライクでキャッチーなデザインと、デムナがルイヴィトンやバレンシアガ、メゾン・マルジェラからスカウトしたデザイナーチームによる高級感のあるクリエイションを融合。
残念ながらデムナは2019年をもってヴェトモンを退任していますが、彼の弟であるグラム・ヴァザリアがブランドの後を引き継いでいます。
■Carhartt WIP
1889年アメリカ創業の老舗ワークウェアブランド、カーハート(Carhartt)をストリートブランドとして紹介されることに抵抗を覚える人もいるかも知れません。
デニム生地やダックキャンバス生地を使った頑丈なワークウェアを得意とするカーハートですが、1990年代に入り労働者だけでなくヒップホップアーティストやスケーター達が好んでカーハートを着用し始めます。
こうした状況をきっかけにカーハートは1997年にデザインやシルエットをより日常着としての使用にフォーカスしたラインCarhartt WIPをスタート。
ストリートファッションブランドとしての浸透はもちろんのこと、近年ではワコマリア(WACKO MARIA)やヴェトモン(VETEMENTS)といった他のストリートブランドとのコラボレーションも精力的に発表しています。
ちなみに、カーハートWIPを手掛けるアーノルド・フェーは、後述するブランドOAMCでも活躍しています。
■RICK OWENS
出典:pinterest
リックオウエンス(RICK OWENS)は近年BTSメンバーの着用などから再注目されているブランド。
1994年、アメリカ・ロサンゼルス創設のリックオウエンスは身体にピッタリとフィットするスリムレザージャケットやゴシックテイスト満載なカーゴパンツなどがアンダーグラウンドロックやグランジコミュニティの支持を得て、その知名度を広げます。
そんなリックオウエンスのアイテムをオススメするとすればやはりパンツ類。
ポッドショーツと呼ばれる特徴的なハーフパンツをレギンスと合わせたり、シックなサルエルパンツをたるみたっぷりに着るスタイルは、一目でリックと分かる腰から垂れた異常に長い紐と共に、まさしくリックオウエンス独特のスタイルといえるでしょう。
■1017 ALYX 9SM
アリクス(1017 ALYX 9SM)は2015年にレディースウェア、2017年にメンズウェアを立ち上げ。
ジェットコースターの安全ベルトを思わせるバックルが特徴的なシグネチャーアイテム「ローラーコースター ベルト」で知られています。
ボンバージャケットやスリムフィットジーンズといった洋服類も素材とシルエットにこだわった一級品となっています。
なお、アリクスの創設者であるマシュー・ウィリアムズは2020年よりジバンシィ(Givanchy)もクリエイティブディレクターにも就任。
アリクスとジバンシィの相乗効果が期待できる同ブランドは今後ますます最注目です。
■NEIGHBORHOOD
出典:hypebeast
滝沢伸介氏による1994年スタートのネイバーフッド(NEIGHBORHOOD)は、裏原宿文化を代表するストリートブランドの一つ。
バイカーファッションやミリタリースタイルをベーシックな日常着に落とし込んだネイバーフッドのアイテムは他ブランドとの相性も良く、アンチソーシャルソーシャルクラブ(Anti Social Social Club)やア・ベイシング・エイプ(A BATHING APE) といった他のストリートブランドとのコラボレーションも積極的に実施。
WTAPSの西山徹氏も立ち上げ時に参画しており、両ブランドのコラボも人気を集めました。
■Palm Angels
モンクレール(Moncler)のアート ディレクターであるフランチェスコ・ラガッツィが2015年に立ち上げたパームエンジェルス(Palm Angels)。
アメリカのスケートカルチャーをイタリアならではのテーラリング技術で洋服に落とし込んだ唯一無二のストリートブランドです。
古き良きアメリカ西海岸を思わせるレトロななデニムジャケットや、時代を感じさせるフォントで彩られたプリントシャツが特徴的。
テック感あふれるストリートスタイルが苦手な人に強くオススメです。
■Heron Preston
出典:giglio
2016年に自身の名を冠したブランド、ヘロンプレストン(Heron Preston)を立ち上げたヘロン・プレストン。
ブランドの特徴はフェイク品問題やサステナビリティといったファッション界に蔓延る様々な課題にフォーカスしたクリエイション。
ちなみにストリートファッション界を中心に数多くのデザイナーやアーティストとの親交が深いヘロンですが、かつてはカニエ・ウェストのコンサルタントとしてあのYEEZYのクリエイティブにも関わっていたというのだから驚きです。
彼はアリクスのマシュー・ウィリアムス、オフホワイトのヴァージル・アブローといった、ストリートファッション界の重鎮らと共に、ストリートウェア & アート ディレクション集団ビーントリル(Been Trill)なども手掛けています。
■STONE ISLAND
出典:stoneisland
1982年イタリア創業のストーンアイランド(STONE ISLAND)をストリートファッションブランドと定義することには賛否があるかもしれません。
ストーンアイランドの創業者であるマッシモ・オスティ(Massimo Osti)はミリタリーウェアの機能性に注目し、古着を思わせるヴィンテージ感と機能性の両立をブランドの軸に据えます。
以降、イタリアの大手繊維メーカーGFTグループと合併したことによる機能素材の開発推進や、これまでに60,000以上の異なる染色配合を生み出してきたカラーラボラトリーによる同ブランド特有の染色や加工技術は多くのファンを惹きつけていました。
上記とともにストーンアイランドの大きな特徴はブランドロゴでもある方位磁針を象った通称「コンパスパッチ」。
左腕の上袖にボタンで留めるこのコンパスパッチは、近年のシュプリームやナイキとのコラボレーションにおいてもその姿を確認することができます。
■peaceminusone
出典:hwaje
2019年にナイキとのコラボレーションで大きく知名度をあげたのがピースマイナスワン(peaceminusone)です。
韓国発の人気グループBIGBANGのリーダーとして絶大な人気を誇るG-DRAGONが手がけた黒のエアフォース1は履きこむと黒い塗装が剥がれ、カラフルなスニーカーに変わっていく様が大きな話題に。
出典:hypebae
そのほかにもクリップを使った奇抜なアイテムや、特徴的な花びらのロゴマークを前面に押し出したアイテムなど、韓国ファッションらしさを前面に押し出しています。
■UNDERCOVER
アンダーカバー(UNDERCOVER)の歴史は日本におけるストリートカルチャーの歴史そのものと言っても過言ではありません。
アンダーカバーの創業者高橋盾は1990年、文化服装学院アパレルデザイン科在学中にブランド「アンダーカバー」をスタート。
その後のちにア ベイシング エイプ(A BATHING APE)を立ち上げるNIGOと共に1993年にショップ「NOWHERE」を原宿に立ち上げます。
NOWHEREは当時既にストリート界の重鎮だった藤原ヒロシのバックアップもありカルト的な人気を誇る伝説的なショップへと成長。
出典:bape
NOWHEREを「聖地」に日本全国からファッション好きが集まり、裏原系ムーブメントは隆盛を極めました。
ストリート界で影響力と知名度を高めたアンダーカバーは2002年10月に2003年春夏コレクション(2003SS)「スキャブ(SCAB)」でパリコレクションに初参加を果たし、それ以降日本発のストリートブランドの古株として根強い人気を誇っています。
なお、最初のパリコレクションの参加のきっかけを作ったのはなんとあの川久保玲。
コムデギャルソン(COMME des GARCONS)によって世界中のモードファッションに多大な影響を与えた川久保玲とストリートファッションのカリスマ藤原ヒロシのサポートを受けて成長した歴史を持つアンダーカバーは、ある意味ストリートとモードの融合をブランドの歴史の中で体現してきたと言えるのかもしれません。
■AMBUSH®
出典:gqjapan
音楽ユニットm-floで知られるVERBALとジュエリーデザイナーのYOONの夫婦が2008年にスタートしたアンブッシュ(AMBUSH®)。
2002年より日本でVERBALのスタイリングを行っていたYOONが、彼のステージ衣装として大振りのチェーンネックレスを作ったことからこのブランドはスタート。
YOONが製作したいくつかの非売品のチェーンネックレスをVERBALと親交のあったカニエ・ウェストにプレゼントしたことが、彼らの運命を決定づけました。
世界一のファッションアイコンとして、着るもの全てに注目が集まるカニエがつけたチェーンネックレスについて、あっというまに注目と問い合わせが殺到。
以降、ジュエリーやアパレルを中心に着実な成長を遂げてきたアンブッシュですが、再びおおきな脚光を浴びたのが2020年に発表されたナイキのダンクとのコラボレーション。
バイカーファッションとダンク ハイをミックスしたハードコアな見た目のスニーカーは世界中で争奪戦に発展しました。
編集部でもドーバーストリートマーケットギンザにて同シューズを購入。
詳細については下記の記事にてレビューしております。
■WACKO MARIA
出典:brandcollect
カラフルなアロハシャツで有名な日本発のブランドワコマリア(WACKO MARIA)。
このブランドは元サッカー選手の森敦彦氏によって2005年にスタートしました。
サッカー選手時代からドレッドヘアーにバンダナといった出立ちにレゲエ音楽好きだった森氏の精神は、現在のワコマリアのイメージにそのまま引き継がれていると言っても過言ではないでしょう。
南米やラテンカルチャーをイメージさせるカジュアルなデザインながら、完全ジャパンメイドで作られるワコマリアのアイテムは、木村拓哉氏や3代目J Soul Brothersの岩田剛典氏など、国内のファッショニスタから愛されています。
近年では、ラッパーの舐達麻とコラボレーションを果たしたことでも話題を集めました。
出典:pinterest
■AMIRI
出典:ssense
クリエイティブ ディレクターマイク・アミリ(Mike Amiri)によって2013年に立ち上げられたラグジュアリーストリートブランド、アミリ(AMIRI)。
故郷を想いながら旅をするロックスターをイメージして作られたこのブランドは、レトロカジュアルなデザインと極上の素材感からジャスティン・ビーバーを始めとする多くの著名人から愛されているブランドです。
その服作りへのこだわりは凄まじく、「ショットガンダメージ」と呼ばれる、Tシャツやスウェット、ジーンズに穴を開けるダメージ加工を施す際には、実際にショットガンで1着1着撃ち抜いて穴を開けているほどです。
■RIPNDIP
出典:dissident1
スケートボード用語で「技を決めた後にすぐ立ち去る」という意味をブランド名に持つリッピンディップ(RIPNDIP)。
中指を立てた絶妙に可愛くない猫のキャラクター「Lord Nermal」が特徴的なリッピンディップは色彩豊かなストリートらしいアイテムで溢れています。
シュプリームや他のスケーターブランド同様、ぬいぐるみや小物といった服以外のアイテムも数多く取り揃えており、インテリアとしてピックするのもオススメのブランドです。
■OAMC
出典:highsnobiety
大人ストリートの最高峰ブランドとして近年注目を集めているのがオーエーエムシー(OAMC)です。
デザイナーのルーク・メイヤーはかつてシュプリームでヘッドデザイナーを務めたストリート畑の最重要人物。
そんな彼が、シュプリーム卒業後の2014年秋冬シーズンからスタートしたのがこのOAMCです。
また、なんとカーハートWIP出身のアーノルド・フェーも共同創業者として名を連ねています。
徹底的なシルエットと素材感の追求によって作られるオーエーエムシーのプロダクトは、OEM生産が中心のシュプリームでは成し遂げられなかった高級感あふれるストリートファッション。
ちなみにルーク・メイヤーは妻ルーシー・メイヤーと共に2017年よりあのジルサンダーのクリエイティブディレクターをも務めています。
OAMCについてはこちらの記事でも詳しくご紹介しておりますので、合わせてご覧ください。
■NOAH NYC
出典:noahny
OAMCと並んでシュプリーム出身デザイナーによるブランドとして知名度が高いのがノア(NOAH NYC)です。
ノアのコンセプトは今のファッション業界のトレンドワードでもある「サステナビリティ」。
服の過剰包装によるゴミ問題。
バングラディシュやベトナムの縫製工場を中心としたファッション業界の低賃金労働。
そして洋服の大量廃棄問題といったファッション界の様々な問題にフォーカスしたコレクションをリリースしています。
なお、その他シュプリーム出身のデザイナーが手がけるブランドについては、以下記事にて詳しくご紹介しております。
■さいごに
ここまで数々のストリートブランドをご紹介致しました。
当然それぞれのブランドの歴史や提案するアイテムの特徴など、ご紹介しきれていない部分が多々あります。
記事を読んでいただき少しでも興味を持った方は、ぜひ当サイト内で紹介する各ブランドの詳細紹介記事もご覧頂けましたら幸いです。