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ラグジュアリーとストリートの融合はジバンシィが先駆け!最注目ブランドのデザイナー遍歴!

シュプリームをはじめとするストリートファッションと、ディオールやルイ・ヴィトンに代表されるラグジュアリーファッションの融合は、近年のファッション業界ではもはや当たり前になりつつあります。

では、この動きはどこから始まったのでしょうか。
2017年のシュプリームとルイ・ヴィトンのコラボレーション? 
それともヴァージル・アブローが高級なストリートファッションを志向してオフホワイトを立ち上げたときでしょうか?

答えは、1952年に生まれたパリ発のブランド、「ジバンシィ(GIVENCHY)」の6人目のデザイナー、リカルド・ティッシにあります。

今回の記事では、そんなジバンシィの歴代デザイナーの遍歴と、なぜ今ジバンシィに注目すべきなのかを解説してゆきます。

■ユベール・ド・ジバンシィ


出典:cinematoday

ジバンシィは1927年生まれのユベール・ド・ジバンシィが1952年に創業したブランド。
彼の巧みなデザインセンスと経営の才覚は、2018年に惜しまれつつもこの世を去るまで、多くのデザイナーやブランドへ影響を与えました。

クリスチャン・ディオールと並び伝説的なデザイナーとして知られるクリストバル・バレンシアガの影響を受け、ファッションデザインの世界に飛び込んだジバンシィ。

彼の名を最も世に知らしめたのは、なんと言っても1961年の映画「ティファニーで朝食を」にて、主演を務めたオードリー・ヘプバーンが着用したあの有名な黒いドレスをデザインしたことでしょう。

また、セパレーツと呼ばれる、体の線を隠すようなゆったりした上下セットアップ型のドレスなど、これまで当時のディオールやバレンシアガが打ち出してきた当時の最先端のスタイルとはまた違ったトレンドを生み出しました。

また、彼が秀でていたのはデザインだけではありません。
事業を拡大する上でいち早くライセンスビジネスや香水販売などに取り組んだそのマーケター的才覚には驚かされるばかりです。

例えば、ブランドの名前やロゴを製造権として他の企業に貸し出すライセンスビジネス。
当然ブランド価値低下や模造品の氾濫等のリスクと常に隣り合わせではあるものの、一定の収益を安定して得ることのできるライセンスビジネスはブランドの成長において一つの有力な戦略です。

今ではDiorの安値の靴下やバーバリーのハンカチ、ポールスミスのメガネなど、本国ブランドがデザインには関与しておらず、名前貸しのみを行うライセンスビジネスは一般的なものになりましたが、それをいち早く取り入れたユベール・ド・ジバンシィの先見性は素晴らしいものだったと言えるでしょう。

■ジョン・ガリアーノ


出典:fashion-press
1995年にユベール・ド・ジバンシィが引退を発表すると、ブランドの後任デザイナーとしてジョン・ガリアーノが選ばれました。

1985年に自身の名を冠したブランドを立ち上げ。
その後90年に資金難で破産後にジバンシィのデザイナーに就任したガリアーノでしたが、わずか2シーズンをもって退任。アレキサンダー・マックイーンにその立場を譲ります。

ジバンシィ時代にはあまり大きな才能を発揮できなかったガリアーノでしたが、1996年にはクリスチャンディオールのデザイナーとして名を大きく挙げた他、現在ではマルタンが去った後のメゾン・マルジェラのデザイナーとして、同ブランドから毎シーズン評価の高いアイテムをリリースし続けています。

■アレキサンダー・マックイーン


出典:fashion-press

イギリスを代表するデザイナーであり、26歳の若さでジバンシィのデザイナーに大抜擢されたアレキサンダー・マックイーンは、自身のジバンシィにおけるクリエイションについて「ブランドの歴史やユベール・ド・ジバンシィの時代を全て忘れることからはじめた」とのちに述べています。

彼の就任後、ジバンシィの売り上げはマックイーンの類稀なるデザインセンスや話題によって伸びましたが、2000年にマックイーン社の株をグッチのグループ運営企業に売却したことで状況は一変します。

ジバンシィを傘下に持つ世界最大のアパレルコングロマリットLVMHグループは、グッチグループとしのぎを削るライバル企業。
マックイーンはLVMHとの関係が悪化、契約期限の終了前にデザイナーを更迭されることとなりました。

■ジュリアン・マクドナルド


出典:sirchive

アレキサンダー・マックイーンの後任として2000年から2003年までのメンズおよびウィメンズを、そして2003年から2005年までウィメンズのデザインを担当したのは、大学卒業後シャネルで経験を積んだジュリアン・マクドナルドでした。

就任にあたって「クラシックなパリの優雅さに回帰したい」と述べたジュリアンは、慎重に初期のジバンシィらしいクリエイションを現代的にリデザインし、一定の評価を得ました。

■オズワルド・ボーディング


出典:/vero

2003年から2008年にかけてジバンシィのメンズラインを手掛けたオズワルド・ボーディングはガーナ系イギリス人。

オーダーメイドの紳士服店が集中し、「背広」の語源にもなったロンドンのサヴィル・ロウ通りのトミー・ナッターで経験を積んだ彼のクリエイションは、往年のオードリー・ヘップバーンのドレスがごとく、映画やドラマにおける衣装として多く使われました。

マトリックスやオーシャンズ13、ラッシュアワー3、ハンニバルなどの映画におけるスーツスタイルは、彼によるクリエイションです。

■リカルド・ティッシ


出典:maka-lab

2005年からウィメンズを、そして2008年から2017年までメンズ/ウィメンズ双方のデザインを手掛けたリカルド・ティッシこそジバンシィの今日の成功、そしてストリートファッションとラグジュアリーファッションの融合を強く推進した人物です。

ユベールド・ジバンシィの退任以降、有名デザイナーを次々と登用したにも関わらず他のブランドと比べ頭ひとつ抜けることのできていなかったジバンシィ。

そんな同ブランドを再びトップブランドに押し上げたのはリカルドがブランドに対して行った改革あってのことだと言っても過言では無いでしょう。

まず、リカルドは世界のブランドの中でも最も早くジェンダーに目を向けました。

2010年の秋冬コレクションではトランスジェンダーのモデル、リア・Tをいち早く起用。

また、現在においてはそこかしこで見られるようになったメンズ/ウィメンズの合同ショーの先駆けもリカルド時代のジバンシィなのです。

メンズコレクションにも関わらず、ケンダル・ジェンナーやナオミ・キャンベルといった女性スーパーモデルがメンズのブレザーを着こなし、大きな話題を呼びました。

そして、何よりもリカルドが近年のファッションシーンに大きな影響を与えたのは、「ジバンシィ初期に似たシンプルで構築的デザイン」と「ストリート的なミックススタイル」を融合させたアイテムをジバンシィで打ち出したことに他なりません。

代表的なストリートスタイルであるレイヤードやチェーンネックレス、攻撃的なグラフィックデザインをラグジュアリーブランドであるジバンシィで表現したリカルドのスタイルは、今や他のラグジュアリーブランドのそこかしこで目撃することができるでしょう。

また、世界一のファッションアイコンにしてストリートの雄であるラッパー、カニエ・ウェストのライブ衣装は元々リカルドが手掛けていました。

リカルドは2017年にジバンシィを退任後、バーバリーのクリエイティブディレクターに就任。就任早々に同ブランドのロゴデザインとモノグラムデザインを20年ぶりに一新し、大きな話題を呼びました。

■クレア・ワイト・ケラー


出典:wacoca

リカルド・ティッシの後任として2017年からジバンシィの初の女性クリエイティブディレクターを担ったのは、クレア・ワイト・ケラーでした。

カルバン・クライン、ラルフローレンなどで経験を積み、2000年からグッチのシニアデザイナーを担当していたクレアですが、2020年4月に退任を発表。

2020-21年秋冬コレクションが彼女のラストコレクションとなります。

■マシュー・ウィリアムズ


出典:mag.sixty-percent

2020年6月、ジバンシィの新クリエイティブディレクターに選ばれたのはマシュー・ウィリアムズでした。

マシューが初めて知名度を上げたのはレディー・ガガの舞台衣装制作チームでの仕事だと言えるでしょう。

同チームのクリエイティブディレクターとして手掛けた数々の衝撃的な舞台衣装は、マシューとガガとの熱愛ゴシップとともに大きな話題を呼びました。

また、2008年にはカニエ・ウェストに見出され「第50回グラミー賞」授賞式における彼の衣装を製作。

その後はオフホワイトやルイヴィトンを手がけるヴァージル・アブローも所属したカニエのクリエイティブエージェンシー、DONDAに参加。

そこで出会ったヴァージルや、カニエ・ウェストのYeezyのディレクションを手がけるヘロン・プレストンらと共に伝説のDJ・アート集団ビーントリル(Been Trill)を立ち上げるなど、マシューは常にストリートシーンを中心に活躍してきました。

そんな彼のジバンシィ就任もまた、ストリートとラグジュアリーの融合の体現として目が離せません。
ジバンシィにおけるマシューのファーストコレクションは2020年10月に予定されています。

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