永遠の定番シューズとして100年以上も愛されてきたコンバース(CONVERSE)のスニーカー。
しかし、広く知られている通り、「日本製」すなわちCONVERSE JAPAN規格のコンバースと、日本以外で売られている海外製コンバースは全くの別物。
海外で販売されているコンバースを日本国内に持ち込むことは禁じられており、場合によっては税関で没収される可能性すらあります。
今回の記事では、そんな海外製コンバースにフォーカスし、日本では発売されなかったコンバースの名作コラボモデルをご紹介。
ぜひ最後までご覧ください。
-
目次
- ■日本製(伊藤忠)コンバースと海外(ナイキ傘下)コンバースの違いとは
- ■海外製コンバースのコラボモデル①:オフホワイト
- ■海外製コンバースのコラボモデル②:リックオウエンス
- ■海外製コンバースのコラボモデル③:ステューシー
- ■海外製コンバースのコラボモデル④:カーハートWIP
- ■海外製コンバースのコラボモデル⑤:プレイコムデギャルソン
- ■海外製コンバースのコラボモデル⑥:フラグメントデザイン
- ■海外製コンバースのコラボモデル⑦:ア・マ・マニエール
- ■海外製コンバースのコラボモデル⑧:デニムティアーズ
- ■海外製コンバースのコラボモデル⑨:アウェイク
- ■海外製コンバースのコラボモデル⑩:ア コールド ウォール
- ■さいごに
■日本製(伊藤忠)コンバースと海外(ナイキ傘下)コンバースの違いとは
コンバースが日本と日本以外で別会社・別規格となり、互いに輸出入が出来なくなった経緯をあなたはご存知でしょうか。
1908年にアメリカ、マサチューセッツ州で誕生したコンバース・ラバー・シュー・カンパニー。
創業間も無い頃、コンバースが成長の柱として目をつけたのは会社の近くにあったスプリングフィールド大学にて生まれた競技「バスケットボール」でした。
マイナースポーツだったバスケに将来性を感じたコンバースは、1917年にバスケットボール用シューズ、キャンバス・オールスターを発表。
以降オリンピック正式種目への追加やNBAの繁栄などバスケ業界の成長に寄り添う様に 約50年以上も選手たちの足元は変わらずオールスターが輝くこととなります。
しかし、70年代に入るとアディダスのスーパースターやナイキのエアフォース1、そしてエアジョーダンが大ヒット。
競合他社の参入に押し出される様にコンバースの旧来型バッシュはシェアを無くし、NBAの指定ブランドからも外されてしまいます。
その後も変わらずオールスター中心の戦略を取り続けたコンバースでしたが2001年ついに破綻。
伊藤忠商事が資本参加し日本における「コンバース」の商標を同社が取得するも、2003年にナイキが米コンバースを買収したことで資本関係が終了。
以降、ナイキ傘下の米コンバースと、伊藤忠傘下の日本企画コンバースの2種類が両立するという謎の事態に。
伊藤忠は自身が作る日本規格コンバースを守るために国内における米国規格コンバースを全て駆逐。
米国規格を国内に持ち込むこともほとんど出来なくなっています。
変わらないことで繁栄し、そして破綻したコンバース。
しかし、破綻してもなお変わらなかったコンバースが、日本においてだけは若干変わってしまったことは中々の皮肉だと言えるでしょう。
以降の章では、そんな海外製コンバースがさまざまなブランドとコラボした限定モデルをご紹介いたします。
■海外製コンバースのコラボモデル①:オフホワイト
ナイキ史上屈指の人気コラボとなり、2010年代後半のスニーカーブームの「顔」となったオフホワイト(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)とナイキのコラボレーション。
ナイキの名作スニーカー10種を、ヴァージル・アブローがオフホワイト流にアレンジしたこの「The Ten」コレクション。
10種のうち1つだけ、ナイキ傘下である米コンバースのスニーカーが採用されています。
コンバースの名作チャックテイラーをオフホワイト流にリメイクしたこのシューズ、当然ながら日本展開がなかったため、日本のみ「The Ten」が揃わないという悲しい結果となってしまいました。
■海外製コンバースのコラボモデル②:リックオウエンス
人気ブランド、リックオウエンス(Rick Owens)のセカンドライン、リックオウエンスダークシャドウ(Rick Owens DRKSHDW)とコンバースは定期的にコラボモデルをリリース。
出典:nicekicks
例えば、2021年秋冬に初登場したこのTURBODRK Chuck 70は、つま先部分が四角く長い、シャープなシルエット。
シューレースはリックオウエンスの特徴でもあるドローコードと同じ紐を使い、同ブランドの服とベストマッチするようになっています。
■海外製コンバースのコラボモデル③:ステューシー
スケーターブランドの東海岸代表がシュプリーム(Supreme)なら、西海岸代表は間違いなくステューシー(STÜSSY)。
コンバースのスニーカーはヘタりにくく昔からスケーターたちに愛されてきただけに、両者のコラボレーションは必然とも言えるでしょう。
ステューシーのアイコンとも言える8ボールや、コンバースの星マークをステューシー流にアレンジしたデザインのCT70がリリースされています。
■海外製コンバースのコラボモデル④:カーハートWIP
ワークウェアブランドの名門、カーハート(Carhartt)のヨーロッパライン、カーハートWIP(Carhartt WIP)もコンバースとコラボレーション。
ストリートやヒップホップカルチャーに受け入れられたカーハートWIPのタフで無骨な雰囲気がコンバースのスニーカーにもよくマッチ。
毎年のようにコラボレーションモデルをリリースしています。
■海外製コンバースのコラボモデル⑤:プレイコムデギャルソン
プレイコムデギャルソン(Play CDG)は、ハートマークのワンポイントが可愛いコムデギャルソン(COMME des GARÇONS)の派生ブランド。
こちらのコンバース × プレイコムデギャルソンのシューズももはや定番コラボとなっているものの、国内では正規ルートで入手ができないモデル。
日本のブランドとのコラボであるだけに残念です…
■海外製コンバースのコラボモデル⑥:フラグメントデザイン
裏原宿のカリスマ、藤原ヒロシが手がけるフラグメントデザイン(fragment design)とコンバースもコラボレーションを実施。
2023年には親会社のナイキ同様にCONVERSE BY YOUという自分だけのデザインでスニーカーが作れるラインにフラグメントの模様が登場。
また、コンバースが誇るバスケットボールシューズの名作、ウエポンも藤原ヒロシの手にかかれば青と黒、そして白のコントラストが鮮やかな1足に変身。
こちらはナイキのエアジョーダン1とフラグメントがコラボした際のカラーパターンを踏襲しています。
■海外製コンバースのコラボモデル⑦:ア・マ・マニエール
ア・マ・マニエール(A Ma Maniére)といえば、近年ナイキとのコラボスニーカーが人気を博しているアトランタのセレクトショップブランド。
日本では未発売ゆえあまり知られていないものの、同ブランドはナイキ子会社であるコンバースとのコラボモデルも製作しており、アママらしい淡い色合いの上品なシューズをリリースしています。
■海外製コンバースのコラボモデル⑧:デニムティアーズ
近年勢いを増しているデニムティアーズ(DENIM TEARS)はコンバースと2020年にコラボレーション。
元シュプリームのクリエティブディレクターでもある、デニムティアーズのトレマイン・エモリーは、黒人の歴史啓蒙やエンパワーメントに熱心な人物。
このコラボでは汎アフリカ主義をベースにアメリカ国旗を緑/黒/赤に変更したデザインを採用。
アメリカ社会における黒人の立ち位置について深く切り込む現代アーティスト、デイヴィッド・ハモンズによる星条旗のカラーアレンジをコンバースのスニーカーに取り入れました。
また、トレマインはナイキ社に対し、共和党への返金をやめなければ発売は認めないという、人質のような交渉を求めたことでも話題となりました。
■海外製コンバースのコラボモデル⑨:アウェイク
アウェイク(AWAKE NY)は、前述のデニムティアーズとおなじく、シュプリーム出身のデザイナーによって設立されたブランド。
2007年以降10年にわたり、シュプリームのアートディレクションやマーケティングを手掛けてきたアンジェロ・バクは、AWAKE NY × CONVERSEコラボでシンプルなカラーパターンのローカットシューズを提案。
ステューシーコラボと同じく、起毛感のあるヌバックのボディにアウェイクのロゴを配置しています。
■海外製コンバースのコラボモデル⑩:ア コールド ウォール
サミュエル・ロスによって2015年にスタートしたア コールド ウォール(A-COLD-WALL*)は、「ロンドンのストリート カルチャーと英国労働者階級の時代精神」がコンセプト。
同ブランドはこれまで何度もコンバースとのコラボスニーカーを制作。
CT70やウエポンといったスタンダードなコンバースのモデルだけでなく、近未来的なAeon Active CXというオリジナルシューズも開発しています。
■さいごに
今回の記事では、コンバースの海外モデルのコラボレーションスニーカーをご紹介いたしました。
なお。日本製コンバースでは独自で別ブランドとのコラボモデルをリリースしているので、気になる方はチェックしてみても良いかもしれません。
本サイトでは様々なブランドの歴史や人気の理由、マーケティング戦略などを解説しております。
他の記事もあわせてご覧頂けましたら幸いです。
また、X(旧Twitter)/TikTok/YouTubeではWebサイトとは異なる情報発信を実施中!
ぜひこちらもご覧ください。
各SNSのリンクはページの最下部から!