街中で見かけない日はない永遠の定番スニーカー、エアフォース1(Air Force 1)。
特にローカットモデルかつ白一色のエアフォース1は、そのミニマルさと適度なボリューム感の両立ゆえ、コーディネートのスタンダードアイテムとして絶対に持っておきたい1足。
今回の記事ではこのエアフォース1にフォーカスし、あまり知られていない歴史や豆知識、そして人気の理由をどこよりもわかりやすく解説。
ぜひ最後までご覧ください。
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目次
- ■意外と知らない! エアフォース1の歴史
- ■エアフォース1はどんなスニーカー? モデル別比較
- ■ゲットするならこれ! エアフォース1の人気モデル解説
- ■エアフォース1を愛用する有名人
- ■さいごに
■意外と知らない! エアフォース1の歴史
・バスケ業界はコンバースとアディダスのものだった
出典:uclabruins
ナイキのエアフォース1について語る上では、発売当時のバスケットシューズ業界について触れないわけにはいかないでしょう。
当時のバスケットボール市場において、ナイキの存在感は皆無。
バスケットボールの成長に常に寄り添ってきたコンバースか、ヒップホップ文化の盛り上がりと共に人気が爆発したアディダスが市場を席巻していました。
出典:nytimes
1972年のミュンヘンオリンピックでアメリカ代表全員がコンバースを履いたかと思えば、アディダスの強烈なプロモーションによって1973年のNBAオールスターゲームではイースタンディビジョンが70%、ウエスタンディビジョンはなんと100%のアディダス着用率という覇権ぶり。
コンバースのジャックスター、アディダスのスーパースターといった銘品もこの時期に登場しました。
そんなバッシュ界において、ナイキが初めて自社のバッシュを投入したのは1972年のこと。
ハイカットモデルブレーザーとローカットモデルブルーインを投入しましたが、コンバースやアディダスのバッシュが先行している市場においては、大きなインパクトを残すまでには至りませんでした。
・エアフォース1の登場 -バッシュとして初めてのエア搭載-
出典:snidehead
そんな中、もう後がないナイキは1982年にエアフォース1をリリース。
ナイキがランニングシューズで培ったエアソール技術をバスケットシューズとして初めて搭載したスニーカーとなりました。
このエアフォース1は、バッシュを履くバスケットボール選手が避けて通ることのできなかった障害、すなわち靴ずれや足のマメ問題を解決した画期的な1足。
出典:nike
硬いバスケットコートの上を縦横無尽に走り回る足裏を優しく包むエアソールと、足首をしっかりとホールドし靴ずれを防ぐベルト。
こうした画期的な工夫は、「靴下を二重に履く」「試合中に何度も足のテーピングを巻き直す」といった涙ぐましい努力をもってしても防げなかった足の痛みを大きく和らげたのです。
・着用率ではなく選手にフォーカスしたプロモーション
1970年代から80年代にかけてのバスケットシューズ業界は、「どれだけ多くの選手に履かれたか」の戦い。
「Look at the Feet…」と名付けられたこのアディダスの広告は、NCAAのチャンピオンや1972年のABAのチャンピオンのアディダス着用率が100%であることを誇らしげにアピール。
対してナイキはと言えば、エアフォース1のプロモーションにあたって、「選手」にフォーカス。
エアフォース1が登場した1982年-1983年シーズンでは、6人のバスケットボール選手とナイキは契約し、大々的なキャンペーンを実施。
シューズ名の元となった大統領専用機エアフォースワンを思わせるジャンボジェットを背景に白いジャンプスーツに身を包んだこの6人。
シーズンを最後まで盛り上げた彼ら「オリジナルシックス」が履いたシューズとして、エアフォース1には大きな注目が集まりました。
・販売終了に多くのファンが反発
出典:youtube
ナイキは発売からわずか2年後である1984年にはエアフォース1の販売を終了し、後継モデルであるエアフォース2を打ち出します。
しかし、既に大きな認知を獲得し、バスケットコートのみならずストリートでも人気を博していたエアフォース1の生産終了に多くのファンが反発。
特にエアフォース1のファンが多かったメリーランド州ボルチモアでは、地元小売店が「Color of the Month Club」という新色の販売を促す運動まで行い、その結果ナイキは「ダウンタウン・ロッカールーム」「チャーリー・ルドー・スポーツ」「シンデレラ・シューズ」の3つのスポーツショップでのみ再販売を決定しました。
※当時の様子を振り返る人の絵
出典:stockx
これによりエアフォース1を求めてアメリカ中からボルチモアにファンが殺到。
この熱狂は88年にエアフォース1の正式再販をナイキが決定するまで続きました。
■エアフォース1はどんなスニーカー? モデル別比較
・圧倒的な履きやすさと合わせやすさ
エアフォース1の特徴はなんといってもその合わせやすさと履き心地。
エアマックスの様にエア素材が外からでも見える様になっていないため分かりづらいですが、ソール内には土踏まずにもギッシリとエアソールが内包。
出典:pictorem
そんなエアフォース1ですが、現在は主にロー/ミッド/ハイの3種類が展開。
ここからは簡単に各モデルを比較し解説します。
・エアフォース1 ローカット
エアフォース1のハイカットが初めて登場した翌年となる1983年にリリース。
足首のホールドが無いローカットバージョンのエアフォース1は、どんなファッションスタイルにもマッチ。
3種の中で最も人気が高いモデルとして、現代においてもストリートスタイルの定番アイテムとして多くの人々の足元を飾っています。
・エアフォース1 ミッドカット
ロー/ミッド/ハイの3兄弟の中では末っ子となるエアフォース1 Mid。
不人気モデルでしたが、2010年以降に当時売り出し中だったエイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)があえて履き続けたことでじわじわ人気となりました。
・エアフォース1 ハイカット
足を痛めることが前提だったバスケットボールシューズの常識を塗り替えた伝説の1足。
シューレースに加えて足首をホールドするベルトもついたこちらのシューズは、バイカーファッションやミリタリースタイルにもオススメです。
■ゲットするならこれ! エアフォース1の人気モデル解説
本章では初心者が狙うべき定番モデルからちょっとレアなモデルまで、様々なエアフォース1をご紹介。
・定番は白か黒のローカット
まだ1足もエアフォース1を持っていないなら、ローカットのオールホワイトかオールブラックのモデルがオススメ。
どんなスタイルにも合わせやすく、コーディネートの幅を大きく広げてくれること間違いなしです。
・レアなコラボモデル
エアフォース1はその人気ゆえ、様々なブランドとのコラボモデルも数多くリリース。
中でも近年ではルイヴィトンやティファニーといったラグジュアリーブランドとのコラボも数多く発売しています。
なお、こちらのシュプリーム × エアフォース1のコラボは定期的に発売されており、リセール価格もリーズナブル。
赤いシュプリームのボックスロゴがワンポイントになっており、ちょっと特別感を出したい人にオススメです。
■エアフォース1を愛用する有名人
・エアフォース1を着用する芸能人①:ネイマール
出典:kpopmap
・エアフォース1を着用する芸能人②:ケンダル・ジェンナー
出典:footwearnews
・エアフォース1を着用する芸能人③:マーク・ウォルバーグ
・豆知識;エアフォース1消費量世界一はあの人
世界で最もエアフォース1の消費量が激しいセレブリティと言えば、ラッパーにしてプロデューサーのドクター・ドレ(Dr.Dre)を置いて他に居ないでしょう。
アップル傘下のオーディオブランド、ビーツ(Beats)の創業者としても名高いドクター・ドレのトレードマークは白のエアフォース1。
彼はなんと、1日エアフォース1を履いたら、翌日には同型の真っ白な新品のエアフォース1を新たにおろすという驚異の生活を送っているのです。
単純計算で年間365足のエアフォース1を消費するドクター・ドレは別格として、エアフォース1が他にも多くのセレブリティから愛されているスニーカーであることは間違いありません。
■さいごに
今回の記事ではナイキが誇る名作スニーカー、エアフォース1にフォーカスしてご紹介致しました。
本ブログでは他にもダンクに関する解説や歴代のシュプリームとナイキのコラボスニーカーなど、スニーカー関連の情報を多々発信しております。
ぜひ合わせてご覧いただけましたら幸いです。