ストリートファッションブランドの雄、シュプリーム(Supreme)の大きな魅力といえば様々なジャンルの音楽や映画、アートといったカルチャーにフィーチャーしたアイテム達。
その範囲は幅広く、明らかにストリートキッズとはジャンルが異なるコンテンツにも果敢に飛び込んでゆくシュプリームの姿勢は同ブランドが大きな成長を遂げた要因の一つであることは間違いないでしょう。
そんなシュプリームのコラボレーションの中でも特に注目を集めているのが世界を代表する現代アーティストにフィーチャーしたアイテム達。
今回はまさに伝説と称すべき世界のトップアーテイストとシュプリームのコラボレーションを15種ご紹介致します。
■1998年/2009年 -キース・ヘリング(Keith Haring)-
定期的なユニクロとのコラボレーションのおかげか現代アーティストの中でも抜群の知名度を誇るキース・ヘリングとシュプリームは今から20年以上も前にコラボレーションを果たしていました。
その後2009年にシュプリームとキース・ヘリングは再コラボ。
特に1998年コラボのアイテムは人気が高く、当時の定価の10倍近い価格で取引がなされています。
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■2009年 -ダミアン・ハースト(Damien Hirst)-
イギリスのコンテンポラリーアーティストの筆頭ダミアン・ハースト(Damien Hirst)とのコラボレーションは、シュプリームファンならば誰もが一度は聞いたことがあるコラボレーションだと言えるでしょう。
白い背景に等間隔にカラフルな斑点を配するスポットペインティングはドラッグの錠剤を表していると言われており、アングラな要素と親和性の高いシュプリームとはぴったりのコラボレーションだと言えるでしょう。
出典:hypebeast
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なお、こちらのスケートボードセットは歴代のシュプリームコラボの中でもトップクラスのプレミア化。
そのうちの1セットは自身のコスメティックスの成功により20代前半にして世界的な大富豪へと成り上がったカイリー・ジェンナーと、ラッパートラヴィス・スコットの娘であるストーミちゃんの部屋に飾られています。
■2013年 -ジャン=ミシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)-
グラフィティアーティストの巨匠ジャン=ミシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)は27歳の若さで急逝するまでの間に約3,000点のドローイングと1,000点以上の絵画作品を残した偉大な黒人アーティストです。
あのアンディ・ウォーホルともしのぎを削ったバスキアは死後30年以上が経った現在においても絶大な人気を誇っています。
近年ではユニクロやオフホワイトとのコラボレーションも記憶に新しいバスキアですが、シュプリームは2013年に先駆けてコラボレーションを実施。
バスキアのドローイングをプリントしたシャツなどのアパレルアイテムをリリースしました。
出典:freshnessmag
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■2001年/2008年/2011年/2021年 -KAWS-
ある意味現在のストリートカルチャーと最も親和性が高い現代アーティストだと言えるのがこのKAWS (カウズ)。
ミシュランマンから鉄腕アトム、果てはミッキーマウスに至るまで数多くの既存IPをもじったキャラクターを生み出してきたKAWSのトイアイテムは現在においてもコレクター達から絶大な人気を集めています。
2001年にはシュプリームとスケートデッキでコラボレーション。
2008年にはシュプリームの創業当初のプロモーションをTシャツ化した2004年のケイト・モスTにKAWSが加筆した特別コレクションが、2011年にはボックスロゴをKAWS風にリメイクしたTシャツがリリースされました。
2021年には11年のコラボで使用されたチョークで描いたようなボックスロゴを使ったフーディが登場。こちらも大きな人気を呼びました。
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■2007年/2020年 -村上隆-
ストリートファッションやスニーカーの祭典コンプレックスコンの主催やオフホワイトやルイヴィトンを率いるヴァージル・アブローとのコラボレーションなど、ストリートとの親和性も高く、ポップなお花柄が世界的な知名度と人気を誇る現代アーティスト、村上隆。
彼とシュプリームの関係は2007年に始まり、3種類の犬にフィーチャーしたスケートデッキを発売。
その後、2020年には新型コロナウイルスのチャリティーとして、シュプリームのボックスロゴをお花柄にしたTシャツを限定リリースしました。
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■2004年 - アンドレイ・モロドキン-
ロシア出身のアンドレイ・モロドキン(Andrei Molodkin)はドローイングや彫刻、そして物議を醸したアイルランドの36人の一般市民の血液を使ったインスタレーションなどが著名な現代アーティストです。
シュプリームが2003年にアンドレイにフォーチャーした際には、ボックスロゴをアンドレイ流にペイントしたTシャツと、4組セットのスケートボードデッキがリリース。
また、サンプル品としてボックスロゴTのバックに当時不動産王でありTVショーの有名ホストだったドナルド・トランプの顔がプリントされたTシャツが発表されました。
出典:onttakethel
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■1999年 -ジャクソン・ポロック-
キャンバスいっぱいに様々な色のペンキを叩きつけるように線を描く「アクション・ペインティング」の代表的なアーティストであるジャクソン・ポロック(Jackson Pollock)にフィーチャーしたシュプリームのアイテムは1999年にリリースされました。
シュプリームお馴染みのボックスロゴのボックス部分にジャクソン・ポロックの代表作を落とし込んだTシャツは歴代のボックスロゴアイテムの中でも屈指のレア度を誇ります。
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■2010年 -アダム・コスト-
ニューヨークを代表するグラフィティアーティストの一人であるアダム・コスト(Adam Cost) は1990年ごろから無許可で街の至る所にグラフィティペイントやステッカーの貼り付けを実施。
1995年には郵便ポストにステッカーを貼っているところをNY市警に逮捕されるも、2010年にカムバックを果たしています。
シュプリームはこのグラフィティアーティストの巨匠のカムバックを記念し2010年にTシャツをリリースしました。
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■2018年 -マイク・ケリー-
マイク・ケリー(Michael “Mike” Kelley)の代名詞的な作品である、使い古しのぬいぐるみを使ったアートは2018年にシュプリームによってアパレルやスケートボードデッキに落とし込まれました。
その種類は多岐に渡り、同コラボレーションでリリースされた半袖T、クルーネックスウェットシャツ、コーチジャケット、パーカーなどを見ていると、シュプリームのマイク・ケリーに対する力の入れようが伺えます。
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■2016年 -アンディ・ウォーホル-
世界で最も有名な現代アーティストといえばアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)であることに疑いの余地は無いでしょう。2016年に行われたシュプリームとアンディ・ウォーホルのコラボレーションは大方の予想を裏切り、キャンベルスープ缶やマリリン・モンローではなくモハメド・アリでした。
アンディ・ウォーホルがポロライドカメラで撮影した偉大なボクサーの写真はシュプリームの肉厚なパーカーとTシャツに落とし込まれました。
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■2019年 -マーティン・ウォン-
シュプリームは中国系アメリカ人の現代アーティストとして一世を風靡したマーティン・ウォンに着目し、、彼の没後20年となる2019年にコラボレーションを果たしました。
彼の代表的な作品である8ボールのペイント作品を中心にレーヨンシャツやフーディをリリース。
日本国内有数のシュプリーム愛好家として知られる窪塚洋介氏もアイテムを着用したことで話題を呼びました。
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■2005年/2020年 -ピーター・サヴィル-
イギリス出身のグラフィックデザイナーとして著名なピーター・サヴィルは、2005年にシュプリームとコラボレーション。
ブルーマンデーのジャケットをモチーフとしたTシャツなど数点をリリースしました。
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そして2020年にシュプリームはあのヨウジヤマモトとコラボレーション。その際に過去にピーター・サヴィルがヨウジヤマモト向けに手がけたアートワークが同コラボでも使用されました。
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■2019年 -ギルバート&ジョージ-
英国を代表する現代アーティスト、ギルバート&ジョージはJWアンダーソンなどともコラボレーションをしている2人組です。
彼らの作るコンテンツは死や暴力、セクシャリズムといったショッキングなコンテンツに溢れ、その目を背けたくなるような毒々しさに魅了される人が世界中にいます。
2019年にシュプリームとコラボした際には、彼らの代表的なアートワークをプリントしたTシャツなどをリリースしました。
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■2016年 -ダッシュ・スノウ-
「バスキアの再来」と呼ばれ多くの象徴的な作品を作るも、わずか27歳の若さでこの世を去ったメディアアーティスト、ダッシュ・スノウ。
2016年FWシーズンではシュプリームが彼の作品にフィーチャー。イラクの元大統領、サダム・フセインのコラージュアート作品をプリントしたTシャツやスケートボードデッキがリリースされ、大きな注目を集めました。
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■2017年 -マウリッツ・エッシャー-
シュプリームは2017年SSシーズンで騙し絵が有名なマウリッツ・エッシャーとコラボレーション。
ベースボールシャツやフーディ、Tシャツといった様々なアイテムを一挙リリースしたことで話題を呼びました。
19世紀から20世紀にかけて活躍したエッシャーを「現代アーティスト」という枠に入れるかは意見が分かれるところですが、1970年代まで存命だった彼と彼の作品は、現在活躍する多くのアーティストに多大な影響を与えました。
出典:hypebeast
■さいごに
今回の記事ではシュプリームとコラボレーションした現代アーティストの中から、特に著名なものを10ご紹介致しました。
ルネサンスからコンテンポラリーまで幅広いジャンルのアートをフィーチャーしてきたシュプリーム。
次のシーズンはどんなアイテムが登場するのか今から楽しみです。