Supreme

シュプリームはなぜ高い?大人気ストリートブランドの疑問を3つの理由から徹底解説!

ストリートファッションの代表的ブランド「シュプリーム(Supreme)」
街中で見かける機会も少なくなく、ファッション好きでなくとも名前だけは知っているという人も多いはず。

しかし、その知名度は必ずしも良い意味での知名度とは限らないのがシュプリームの悲しいところです。
店舗前の行列で暴行事件が起きたという話や、転売ヤーの巣窟だといった話だけが広がり、シュプリームをあまりよく知らない層からすれば、「なぜこんなに高いのか」「良さがわからない」と感じる人も多いはず

今回の記事ではこうしたシュプリームの評価の中から「なぜ高いのか」にフォーカスし、日本一シュプリーム関連の記事を執筆している筆者が解説します。


出典:highsnobiety

■前提として

いきなり「なぜ高いのか」というテーマを覆すようで恐縮ですが、シュプリームの定価販売価格は決して「高い」と言える価格帯ではありません
もちろん、普段からユニクロやGUの商品に頻繁に接していると、Tシャツなら5倍、パーカーなら約10倍の価格のシュプリームの商品を高く感じる人は少なく無いでしょう。

しかし、ファッションは素材や製法、そしてブランド力によって無限に価格が変わってゆくもの。
たとえばユニクロと比較して10倍の値段でパーカーを販売しているシュプリームですが、ルイ・ヴィトンから見れば自ブランドの1/12の価格でパーカーを販売している中堅ブランドです(※あくまで一例です)

受け取り手の価値観によって高い安いの基準が異なるのは世界中のありとあらゆるモノに言えることですが、洋服の難しいところは「安かろう悪かろう」とは限らないところ。
ユニクロは超大量生産を行うことで1着あたりのコストを下げつつ、クリストフ・ルメールやジル・サンダーといった一流デザイナーの起用、そして東レなどの素材メーカーと連携した良い素材の活用を実現しています。

こうしたユニクロの企業努力はときに同価格帯のファストファッションのみならず、パーカー1着1万円台の中価格帯ブランドをも凌駕する品質を叩き出しています。
逆にシュプリームはアイテムのほとんどをOEMに任せており、同価格帯のデザイナーズブランドと比較するとそのシルエットや素材面では一歩劣ると感じる人も少なくないでしょう。

しかし、シュプリームの強さは服そのものの品質にはありません。
1994年の創業以来ストリート・スケーター文化の成長とともに育んできた歴史や、様々な事件・ストーリーによって作り上げられた「Supreme」のブランドイメージそのものに価値を見出すマニアが数多く存在します。

また、メジャー・マイナー問わず様々なアーティストやサブカルチャーにスポットを当てたり、その知名度を生かした数々のコラボレーションを毎シーズン実施することでシュプリームは人気を集めてきました。
シュプリームの人気の理由についてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、ぜひ気になった方はご覧ください。

このように、洋服は価格の高さ安さが品質の良し悪しに必ずしも直結しません。
だからこそ、シュプリームに対し「なぜこんなにも高いのか」と感じてしまう人が多く出てくるのではないかと筆者は考えています。

後述する転売ヤーの存在も考えると、筆者を含むシュプリームを買う層の多くからすれば「定価は決して高くない」と感じていると言えるでしょう。

■シュプリームは日本だけ定価が高い

ここまで、「そもそもシュプリームの定価は高くない」ということを述べてきましたが、実はシュプリームの定価は日本のみ他国と比べて高めに設定されています。

例えば、米国では定価48ドル(1ドル=110円で5,280円)で販売されているシュプリームのTシャツは、日本では定価8,250円で販売されています。
こうした国内と国外で同一商品の価格に格差があることを内外価格差と呼びます。

シュプリームに限らず、多くのブランドでは、各国ごとの定価設定に開きが大きいのがアパレル業界。
関税や送料、各国ごとの消費者の意識などを考慮し設定されている内外価格差ですが、シュプリームにおいては店舗展開も関係しているかもしれません。

シュプリームは世界の店舗のうち半数近くが日本にあります。
中/韓ふくむアジアのシュプリームファンが訪れることも重なり、日本はブランドにとって大きなマーケットであることは動かしようの無い事実。
この日本において定価を少し高めに設定することで、シュプリームはブランド全体の利益率を高めているのではないかと筆者は考えています。


出典:reddit

■シュプリームの高さは「転売価格の高さ」

シュプリームが「高い」と感じる人の多くは、メルカリやリセールショップで販売されているシュプリームの商品の値付けの高さを見てそう感じているのではないでしょうか。

シュプリームの定番アイテムであるボックスロゴのパーカーが5万円や10万円で並んでいる姿に疑問を感じる人が多いことは理解できます。
もちろん、前述の通りシュプリームのパーカーは約3万円ですので、この値付けは転売ヤーやリセーラーによるものです。

メルカリの登場によってせどりや転売行為がしやすくなった昨今ですが、その動きはコロナ禍においてさらに加速の一途を辿っています。

転売を生業にしていた層はもとより、コロナ禍による収入源を補うための副業として転売を行う層がグッと増えた2020年代は、1億総転売ヤー時代の幕開けと言えるかもしれません。
残念ながらシュプリームも御多分に洩れず転売ヤーの格好の餌食。
Botと呼ばれる自動購入システムを利用してオンラインストアでは人気商品が一瞬で完売する日々が続いています。

しかし、シュプリームの高額転売が成立するということは、すなわち転売価格でも需要があるということ。
では、なぜそこまでシュプリームの転売価格は高くなってしまうのでしょうか。
次項からは、その理由を大きく3つに分けて解説します。

■転売価格が高くなる理由① -限定販売-

シュプリームが高額転売のターゲットになりやすい1つめの理由は売り方にあります。
シュプリームの商品はシーズンが始まると毎週土曜日11時に店舗・オンラインストアに新商品が並びます。
「ドロップ」と呼ばれるこの新商品販売では、その需要に対する供給の少なさから人気商品はあっという間に完売します。
そして、シュプリームは基本的に一度発売した商品を再販することはごく一部を除いてほとんどありません。

ファンからすれば「今を逃すと2度と買えない」という思いを抱かせることから、多くのシュプリームファンが土曜日朝11時にスマホやPCの前に張り付いているのです。

■転売価格が高くなる理由② -顕示的消費-

シュプリームの商品が買われる理由の大きな1つに顕示的消費があることはファンといえでも否定することはできないでしょう。
顕示的消費とはその名の通り珍しいアイテムを購入しそれを見せびらかすことで心理的幸福を得る、というものです。

2010年代、Instagramの台頭によってファッション業界はこの顕示的消費に大きく動かされることになりました。
インスタ映えを狙ううえで細かなシルエットの美しさや素材の滑らかさはスマートフォンの画面サイズではほとんど伝わりません。

そこで、多くのブランドはスマホの画面サイズで視認しやすいフォントにブランドロゴを変更したり、ブランドのアイコニックなデザインを全面に押し出したアイテムを数多くリリースするようになりました。
こうした変化についてはこちらの記事で詳しく解説しております。

そんな中、シュプリームはといえば、著名なボックスロゴをはじめとする視認性の高いデザインやロゴを数多く有しています。
インスタが登場するずっと前からそうしたアイテムをリリースしてきた「歴史」を持つシュプリームをクールだと感じる若者が多かったのかもしれません。
こうした顕示的消費の高まりに伴うシュプリーム人気の加熱から、加速度的にその転売価格も高くなっていったと言えるでしょう。


出典:straatosphere

■転売価格が高くなる理由③ -ストリートファッションのトレンド-

シュプリーム商品の転売価格が高まった大きな3つめの要因は、2010年代のストリートファッション文化の再興が関与していたことは間違いありません。
2010年代前後、リカルド・ティッシが手がけるジバンシィをはじめとするいくつかのラグジュアリーブランドが、ストリート風の着こなしやアイテムをラグジュアリーブランドからリリース。
その後高級感あふれるストリートブランドとしてオフホワイトやフィアオブゴッドが登場すると「ラグジュアリー・ストリート」のトレンドは加速。
2017年にルイ・ヴィトンがシュプリームとコラボをしたことでそのトレンドは最高潮に達しました。

ラグジュアリー・ストリートトレンドが浸透すると、当然シュプリームを含む一般的なストリートブランドにも注目が集まります。
ひと目でそれとわかるデザイン性をもったストリートライクなファッションアイテムは争奪戦を巻き起こし、アディダスのイージーブーストやバレンシアガのトリプルSといったスニーカーも大きな人気を呼びました。
こうしたアイテムの争奪戦やその後の転売と言う文化そのものが、そもそもストリートファッショントレンドの原点とも言える、1990年代後半からの裏原宿文化に端を発しています。

当時のストリートキッズたちは雑誌や仲間などからわずかに得られる情報をもとに原宿近辺のアングラショップを渡り歩き、手に入れたレアアイテムの一部を転売していました。
ストリートファッションの再興は、すなわち高額転売文化の拡大に直接リンクしていると言えるかもしれません。


出典:pinterest

■シュプリームの今後

さいごに、シュプリームの高額転売は今後も続くのかについて考察し、本記事を終えようと思います。

結論から言えば、2017年〜2019年ごろの爆発的な高騰は落ち着きを見せるのでは、と筆者は考えています。
今後はシュプリームの転売価格が少しずつ落ち着き、それに伴い多くの転売ヤーがイナゴの大群のように次のターゲットに移っていくのではないでしょうか。

その大きな理由はストリートファッショントレンドに終わりが見え始めてきたから。
ある1つのトレンドやスタイルが一般化すると、先駆者は新たなファッションスタイルを追い求め、それが次のトレンドとして広まっていくのがファッションの流れというもの。

現在パリやミラノのコレクションでは、スニーカーやパーカーを着用したモデルの姿が少しずつ減り、スラックスや革靴といったドレスアイテムがスポットを浴びるようになってきています。

トレンドの移り変わりに伴い、これまでのようにシュプリームの高額転売商品が売れづらくなってゆけば、自ずと転売自体が減っていくはず。
今後はシュプリームの本当のファンやマニアが、定価で欲しいものを買いやすい時代がくるのではと、筆者は期待しています。


出典:highsnobiety

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