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シュプリームやユニクロ/ビリー・アイリッシュコラボでも話題!村上隆とは何者なのか

あなたは村上隆(むらかみたかし)という現代アーティストをご存知でしょうか。

世界で最も著名な日本人アーティストと言っても過言では無い村上隆。
TOKYO MXの公式キャラクター「ゆめらいおん」やカラフルなお花のマークなど、村上隆を知らない方でもきっと一度は目にした事があるでしょう。

公式オンラインサイトのサーバー落ちまで発生したUNIQLO、ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)とのトリプルコラボや、コロナウイルスに関連するチャリティとして発表したSupreme(シュプリーム)とのコラボTシャツの販売、そしてストリートとスニーカーの祭典であるCOMPLEX-CON(コンプレックスコン)において毎年ホストを務めるなど、村上隆は特にここ数年においてストリートファッションシーンの中心に居続けている人物でもあります。

今回は、日本人アーティストとして世界の近代美術シーンの先頭を走りつつ、ファッション界においても多大な影響を持つ彼の軌跡を、経歴や戦略面から紐解いてゆきます。

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■村上隆の経歴

村上隆は1962年東京都生まれ。
1986年に二浪ののち東京藝術大学の日本画科を卒業。
同学の修士課程を1988年、博士後期課程を1993年に修了。
88年の修士課程修了時に修了制作の結果が次席だったことから日本画の道を断念。

博士課程最中の1991年に、個展 『TAKASHI, TAMIYA』を開催し、現代美術家としてのキャリアをスタートします。

その後、いくつかの個展や作品展を国内外で発表した村上のキャリアの方向性を決定付けたのは2001年にロサンゼルスで開催された展覧会『SUPER FLAT』展でした。

全米であっという間に話題となった本展の勢いを元に2005年4月、ニューヨークで個展 『リトルボーイ展』を開催。
自身の作品の他、日本のサブカルチャーや、他の日本人アーティストの作品が展示された本展では、「父親たる戦勝国アメリカに去勢され温室でぬくぬくと肥えつづけた怠慢な子供としての日本と、そうした環境ゆえに派生した奇形文化としてのオタク・カルチャー」、「それがゆえにオタク・カルチャーのきっかけはアメリカにもある」ととする村上の考えが提示されたことも大きく評価され、アメリカの批評家会賞を受賞しました。

その後、アメリカにおける彼の評価の高さを日本において逆輸入的に知らしめたのは、彼の1998年の作品である「My Lonesome Cowboy」が2008年の競売会社サザビーズのオークションにて、1516万ドル(16.2億円)で落札されたことに他ならないでしょう。

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握りしめた男性器から、精液とおぼしき白い液体を放出する裸の青年の等身大のフィギュアが、腰から上のみをカメラで写され夕方7時のニュースで流れたのを筆者も覚えています。

その後も2010年のヴェルサイユ宮殿での作品展示や、ドラえもんをトリビュートした2017年の『The ドラえもん展TOKYO2017』での展示など、村上は常にアート業界における話題の中心に居続けています。

■村上隆の戦略

① 逆輸入的な評価を狙う

新しいものに対する保守的な思想を持ちつつ『海外で評価されたモノをすぐ受け入れる日本人像』を若くから理解していた村上は、世界(特にアメリカ)における評価を先行して取りに行き、そこでの評価を軸に「世界的に評価されている日本人アーティスト」としての看板を使って国内での認知をあげようと動いていました。

日本国内においても高く評価されている草間彌生や奈良美智も、逆輸入的な評価で日本での知名度を上げたアーティストですが、これを戦略的、意図的に行った村上の特異性はアート界においては類を見ないものだと言えるでしょう。

② パトロンや蒐集家への営業を怠らない

「いい作品を作っていれば、いつか美術館のキュレーターやギャラリストがやってきて見出してくれるとか、そんなことはありえないんだ」と、ビジネスの世界では当然の常識でありつつも日本のアート回が頑なに目を逸らし続けていたこのナイーブさを切って捨てる村上は、常にアートシーンにおける世界の勢力図を意識しています。

ヨーロッパ、アメリカは勿論のこと、近年の中国におけるアートブームにも最初期から積極的に営業を掛けています。

今日の現代アートは35%から45%が中国マーケットに存在すると言われており、彼の作品が世界的な評価を持ち続ける理由が伺えます。

③ 若い層へのアプローチを怠らない

現代の多くのファッションブランドと同じく、近年の村上隆のビジネスはInstagram無しでは成立しないとインタビューで述べています。

数多くのブランドとのコラボレーションの依頼や相談はInstagramのDMでやりとりされ、彼の公式ショップでもある「Tonari no Zingaro」の公式Instagramアカウントでは、毎日のように中野の同店舗やオンラインで販売される、彼の作品がおとしこまれたTシャツやフーディーがフォトジェニックな写真と共にアップされています。

また、直近ではヒカル氏やラファエル氏といった国内のトップYouTuberとコラボすることで、今まで村上隆を知らなかった層へのアプローチも怠っていません。

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■さいごに

村上は「全てのコラボは偶然。僕が営業することは無い」とインタビューで述べていますが、マーク・ジェイコブス期のルイ・ヴィトンとのコラボレーション以降、カニエ・ウエストのアルバム監修、近年ではビリー・アイリッシュの楽曲PVの作成、オフホワイトのヴァージル・アブローとの共同展の開催など、ストリートシーンと関わりが深い人間とのコラボレーションを村上隆が数多くこなす理由は、彼の手掛ける作品に根ざすサブカルチャーというテーマが、その時々のサブカルチャーと密接に関連し成長してきたストリートファッションの根幹とリンクすることに気付いているからでは無いでしょうか。

常に戦略的な目線を持ちつつ独特の世界観を作り続ける村上隆にこれからも目を離せません。

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