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【徹底考察】2024年のスニーカートレンドはどうなるのか?

スニーカーブームが去ったと言われて久しい昨今。
言説とは裏腹に、私たちは今でも日々様々なスニーカーを街中で目にしています。

では、引き続きスニーカー業界は盛り上がっているのでしょうか?
改めて彼ら彼女らの足元を眺めてみると、履いているスニーカーのジャンルが以前と変わっていることに気づくはず

本記事では、データやインタビューに基づきスニーカーブームの終焉2024年のスニーカートレンドにフォーカスして考察。
ぜひ最後までご覧ください。

■スニーカーブームの正体

まず、昨年ごろからスニーカーヘッズの間で騒がれていた「スニ―カーブームが終わったのでは」という言説について考察します。
ラッパー/ビートメイカーにしてスニーカー系YouTuberであるCRD氏は、当サイトにて以前インタビューを実施した際にスニーカーブームを「ナイキブーム」と表現。

ラッパー ビートメイカー スニーカー YouTube CRD
【前編】CRD(ラッパー/YouTuber) スニーカー界は「2極化している」 | 対談インタビューラッパー兼ビートメイカーとして活躍しつつ、2020年ごろからスニーカーやファッションに関する情報発信をYouTubeでされているCRDさん。 今回の記事ではFashionArchive.comが対談形式でインタビューを敢行。前編となる本記事では、CRDさんが考えるスニーカーシーンの今後や動画発信を行う上で大切にしているマインドについて伺いました。...

我々がスニーカーブームと捉えていた時期においてシーンの中心にいたのはナイキであるということ。
そして今後、コアなファンはナイキを支え続けるが、その他多くの一般的な服好き/スニーカー好きは、他ブランドのスニーカーに流れるのではと話されていました。

私自身、直近のスニーカーシーンを見ていて感じるのは、ナイキ人気の落ち着きと共に他のスニーカーブランド、ニューバランスやアシックス、サロモン、ONといったブランドに注目が集まっているという状況。

これはすなわち、ナイキに集中していた熱視線が薄れることで、リセール価格の爆発的な高騰も少なくなるということも意味します。

では、人気の落ち着きに伴い、ナイキのスニーカーの売れ行きは下がっているのでしょうか?

ナイキ社のここ数年の売上高の推移を見てみると、印象に反して年々右肩上がりになっています

つまり、ナイキのスニーカーはこれまで以上に売れているにも関わらず、以前と比べてスニーカーのリセールバリューが落ちている。

これこそが「スニーカーブームが終わった」という言説の正体だと、私は考えています。

■2024年のスニーカートレンドはどうなってゆくのか?

では、2024年におけるスニーカーのトレンドはどうなってゆくのでしょうか。
ここで、足元だけでなく、全身のファッションにおけるトレンドに目を向けてみましょう。

ファッション業界全体のトレンドとしては、ギラギラとした“Y2K”から、クラシックで適度な装飾感のある“クワイエット・ラグジュアリー”と変化しつつある風潮があります。

かつて”ラグジュアリーストリート”とスニーカーのハイプ化がトレンドとして並走していたように、クワイエット・ラグジュアリーの高まりもまたスニーカートレンドに影響を与えることは間違いありません。

クラシックな服装、すなわちジャケットやスラックスのようなドレスアイテムが主体となるコーデにおいて、スニーカーは「ハズし」としての役割が増えるはず。

これはすなわち、革靴ではなく「あえて」スニーカーを履く、ということです。
スニーカーに合わせやすく、それでいてカジュアルすぎない服装や、クラシックな装いにマッチしたスニーカーが好まれる風潮は今後本格化。

ニューバランスに合わせるためのスーツを開発したユナイテッドアローズや、ミズノがソール部分はスニーカーのまま、アッパーをローファーにしたデザインをリリースしたのはその典型例だと言えます。

かつてスニーカーブームを牽引したナイキが得意としていたのは、名作の復刻やハイプなコラボレーション。
我々は定価が安いスニーカーが転売市場で何十倍もの値付けがなされることに興奮していました。

かたや、履き心地の良さやハイテクな機能性ゆえに、定価がそもそも2~3万円台となることが多いのが、今人気なニューバランスやON、サロモン。

彼らの価格設定には、近年原材料費や円安の影響で値上げの続くナイキとはまったく異なる納得「感」があります。

クワイエット・ラグジュアリーの高まりと共に、こうした「静かな高級感」を持ったスニーカーブランドの快進撃が今年も続くことは間違いないでしょう。

■さいごに

今回の記事では、2024年のスニーカートレンドについて考察しました。

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しゅー
2022年まで約6年間にわたって大手IT系企業に在籍。ファッションブランドやゲーム会社のマーケティング・カスタマーエクスペリエンス強化・海外進出を支援。ファッションはデザイナーズもストリートも大好きだが、特にシュプリームは大好物。