バスケットボール界の生ける伝説であるマイケル・ジョーダンの有名性は、彼自身のコート上での輝かしい実績はもちろんのこと、彼にフィーチャーしたナイキのスニーカー、「エアジョーダン」シリーズによって築かれたことは間違いありません。
1985年、大学バスケットボールで名を馳せたマイケルジョーダンがプロ入りすると同時にナイキが作り上げたエアジョーダンは、その人気から毎年のように新作モデルが登場し、コート上で歴史に残る名プレイを次々と成し遂げるマイケルの足を常に飾っていました。
今回は、そんなエアジョーダンシリーズをエアジョーダン 1から エアジョーダン 36まで、その発売当時のオリジナルのカラーウェイで振り返ってゆきたいと思います。
■1985年発売 エアジョーダン1
・デザイナー:ピーター・ムーア
・発売時定価:65ドル
ナイキの名作スニーカーの中でも最も人気が高く、そしてジョーダンシリーズの記念すべき第1作目となったのがこのエアジョーダン 1です。
まさに原点にして頂点と言えるこのエアジョーダン 1は、当時の全米におけるエアロビクスブームに乗り遅れ、大きく赤字を計上していたナイキにとっての救世主となりました。
その姿を最初に見たマイケルをして「悪魔の色」と言わしめたこの最初期カラーウェイのモデルは、マイケルの所属していたチーム「シカゴ・ブルズ」のアイコンカラーになぞらえて作成されました。
■1986年発売 エアジョーダン 2
・デザイナー:ピーター・ムーア/ブルース・キルゴア
・発売時定価:100ドル
マイケル・ジョーダンは1984-1985年シーズンで大活躍を見せ、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。
マイケルの人気とともに売れ行き好調だったエアジョーダンもシリーズ2足目が作られることになりました。
「エアジョーダン 2」をデザインする上でマイケルはナイキに「クッション性を高めて欲しい」とリクエスト。
それもそのはず、プロ1年目で大活躍を見せたマイケルは、2年目のシーズンでは3試合目で早くも左足首を骨折。
レギュラーシーズンの大半をコートの外で過ごす結果となっていました。
そんなマイケルの要求に応えるために作られたエアジョーダン2はクッショニング強化に向けて生産工場を変更。
その頃のナイキのバッシュ作りは、コストと技術の兼ね合いから韓国の提携工場で作られるが一般的であり、エアジョーダン 1や、エアフォース 1も韓国製でしたが、ナイキはエアジョーダン 2をイタリアの工場で作ることを決定しました。
靴作りの長い歴史と高い技術を誇るイタリアの工場で作られたエアジョーダン 2はナイキの象徴であるスウッシュを廃し、トカゲ皮に似せた合皮でシックにまとめたデザイン。
ソールはポリウレタンの発泡樹脂素材でエアユニットを包み込むことで、マイケルのリクエストに応えました。
■1988年発売 エアジョーダン 3
出典:sneakers
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:100ドル
マイケルがボールを片手で掲げ、大きく足を広げてジャンプしたシルエット、通称「ジャンプマン」ロゴ。
ジョーダンブランドの象徴とも言えるこのジャンプマンロゴはエアジョーダン 3にて初登場を果たします。
本作から、以降の多くのエアジョーダンを手がけることになる名デザイナー、ティンカー・ハットフィールドがデザインを担当。
ジョーダン 3で登場したジャンプマン、そしてカカト部分のエレファント柄はのちのナイキの多くのスニーカーに多大なる影響を与えました。
■1989年発売 エアジョーダン 4
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:110ドル
1989年に登場したエアジョーダン 4は、初のグローバルマーケットリリースされたエアジョーダンとなりました。
エアジョーダン 1や後述するエアジョーダン 11と並び、最も人気の高いエアジョーダンの1つでもあるこのエアジョーダン 4。
著名な映画監督であるスパイク・リーを起用したCMでも話題を呼び、ポップカルチャーとスニーカーのミックスの先駆けとなりました。
■1990年発売 エアジョーダン 5
出典:pinterest
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:125ドル
1989-1990年シーズンのマイケル・ジョーダンは今までにも増して輝いていました。
92本という驚異的なスリーポイントを決め、他選手を置いていくような華麗なドリブルスタイルはデザイナーであるティンカー・ハットフィールドに戦闘機をイメージさせました。
ティンカーはエアジョーダン 5を作るにあたって、第二次世界大戦で活躍した戦闘機をモチーフに、機体先端部のサメの歯のペイントをあしらったパーツをアタッチ。
バックサイドにはシカゴ・ブルズにおけるマイケルの背番号である23番が初めて搭載されました。
■1991年発売 エアジョーダン 6
出典:sneakernews
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:125ドル
1990-1991シーズンで、マイケルの所属するブルズはチーム史上最多の61勝を獲得。
NBAファイナルではマジック・ジョンソン率いるロサンゼルス・レイカーズと対決し4勝1敗で勝利し、ついに初優勝を飾ります。
そんなマイケル・ジョーダン初優勝を記念するこのエアジョーダン 6は、マイケルが所有するドイツ製スポーツカーの滑らかなシルエットにヒントを得てティンカー・ハットフィールドがデザイン。
バスケの名作漫画、「スラムダンク」にて主人公桜木花道が最初に履いたバッシュとしても知られており、特に日本で人気の高いジョーダンモデルとなっています。
■1992年発売 エアジョーダン 7
出典:pinterest
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:125ドル
前シーズンに引き続き、マイケルの活躍でシカゴ・ブルズはシーズンでの優勝を飾ります。
また、1992年と言えばマイケルがアメリカチームを率いてバルセロナオリンピックで金メダルを手にした年。
オリンピックユニフォームに合わせた特別モデルも発売されました。
そんな記念すべき1992年にリリースされたエアジョーダン 7はエアジョーダン4、5、6まで採用されていたビジブルエアを無くし、伸縮素材を使ってフィット感を高めた「ダイナミックフィット」を採用したことでも知られています。
また、同年よりナイキのバスケットボールから分かれた形でのフランチャイズが始まりました。
■1993年発売 エアジョーダン 8
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:125ドル
マイケル・ジョーダン率いるシカゴ・ブルズの勢いは止まらず、一昨年、昨年に続き脅威の3連覇を果たします。
1992年登場のナイキのバスケットボールシューズ「エア・レイド」のクロスストラップ仕様を取り込み、エアジョーダン7でも使われたダイナミックフィットとの連動でフィット感のさらなる向上を目指しました。
しかし、これが着脱性の不便さに繋がり、マイケルは練習時には他のバッシュを使うという悲劇も生まれました。
■1993年発売 エアジョーダン 9
出典:complex.com
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:125ドル
1993年、マイケル・ジョーダンが引退を発表したため、バスケットボールコートでは履かれることの無かった1足となります。
それまでの装飾的な面影をほとんど残さないアウトドアブーツを思わせるエアジョーダン 9のデザインは、以降のエアジョーダンのデザインにも踏襲されてゆくことになります。
なお、翌1994年、バスケットボール界を去ったマイケル・ジョーダンが野球に転向するというニュースがスポーツ界に驚きをもって迎え入れられます。
それに際し、このエアジョーダン 9も野球のスパイクに形を変え、彼の足を飾ることとなります。
■1994年発売 エアジョーダン 10
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:125ドル
エアジョーダンの10作目となる本作はそれを記念してソール部分に10本のラインを配し、それぞれのソールに彼の9つの功績、すなわち85年の新人王や91〜93年のMVPと優勝などを掘り込みます。
10本目のラインに掘り込まれた「BEYOND(これから)」の文字の通り、翌1995年にマイケルはNBAに復帰。エアジョーダン10の未発売モデル、シカゴ・ブルズカラーを纏ってファンの歓迎に応えました。
■1995年発売 エアジョーダン 11
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:125ドル
バスケットボール界に復帰したマイケルの要求は「フォーマルな場でも着用できそうなバッシュ」でした。
それに応え、ティンカー・ハットフィールドが手がけたエアジョーダン 11は、当時のスニーカーとしては珍しい、エナメルレザーを使用したシンプルで洗練されたデザイン。
本モデルはマイケル主演映画「スペース・ジャム」での使用の効果もあり絶大な人気を博します。
2011年12月にオリジナルカラー「コンコルド」が再販された際にはファンが各店舗に殺到。
店舗破壊や暴動、発砲事件などが起きたことでも話題となりました。
■1996年発売 エアジョーダン 12
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:135ドル
それまでのエアジョーダンシリーズの中で最も耐久性の高い1足として知られているのが、1996年に発売されたエアジョーダン 12です。
「Jordan Brand」の記念すべき第1弾作品としてリリースされた本作は、その耐久性の高さからチャールズ・バークレーやロン・ハーパーといった数々の選手たちから愛されました。
■1997年発売 エアジョーダン 13
出典:sneakernews
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:150ドル
黒猫をイメージしたしなやかなボディとかの生物の肉球を模したソールが特徴的な1足は、マイケル・ジョーダンの相手を翻弄するステルスや機動性から生まれた「ブラックキャット」の異名に由来しています。
カーボンファイバープレートやズームエアといった革新的な技術も内包したこのエアジョーダン 13は、12に続いて2年連続で定価が値上がりしました。
■1998年発売 エアジョーダン 14
出典:k-skit
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:150ドル
マイケルジョーダンがシカゴ・ブルズのメンバーとして最後に着用したバッシュがこのエアジョーダン 14です。
マイケルの当時の愛車であるフェラーリ550マラネロをモチーフに、エンブレムライクなジャンプマンのロゴや、ラジエーター状の補強プレートなどはまさにスポーツカーそのもの。
これまでで最も快適なエアジョーダンの1つとしても知られる本作はアウトソールにデュアルズームユニットと通気性の高いメッシュベントを備え、スピードとコントロールの両方を実現しました。
■1999年発売 エアジョーダン 15
出典:jordansdaily
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:150ドル
マイケル・ジョーダンが2度目の引退をした年にリリースされ、マイケルの現役中にティンカー・ハットフィールドが最後に手がけたエアジョーダンとなったのが、このエアジョーダン15です。
戦闘機をモチーフに作られたシャープなデザインながら、最も目を引くのは異様に突き出たシュータン部分。
これはマイケルがシュートを決める際に舌(タン)を出す癖があることから着想を得ています。
■2001年発売 エアジョーダン 16
出典:nicekicks
・デザイナー:ウィルソン・スミス
・発売時定価:160ドル
約13年ぶりにデザイナーが交代した記念すべきエアジョーダンは2001年にリリース。
アッパーに磁気レース素材を使った画期的なこのシューズは、レースカバーを取り外すだけでバッシュからファッションシューズに瞬時に変化する様が魅力的な1足でした。
■2002年発売 エアジョーダン 17
・デザイナー:ウィルソン・スミス
・発売時定価:200ドル
マイケル・ジョーダンが現役復帰し、再びバスケットボールコートに姿を現した際に足元を飾っていたのがこのエアジョーダン 17です。
マイケルがジャンプ中に魅せる即興のマジックをジャズの演奏家の即興に見立てて作られたこのシューズは、世界を旅するジャズマンの如く、金属製のブリーフケースとCD-ROMが付属して発売されました。
■2003年発売 エアジョーダン 18
・デザイナー:ウィルソン・スミス
・発売時定価:175ドル
2002-2003年シーズン、マイケル・ジョーダンはリーグ史上唯一の40歳で40得点という記録を樹立。
その後、彼は3度目の引退をし、以降はチーム経営に力を入れるようになります。
マイケルにとって現役最後のジョーダンシリーズとなったエアジョーダン 18はこれまでのいくつかのモデルと同様にイタリアのデザインとスポーツカーの意匠がベースとなっています。
上品なスウェードレザーが施されたこのモデルにはタオル、ブラシ、そしてドライバーズマニュアルが付属していました。
■2004年発売 エアジョーダン 19
出典:flightclub
・デザイナー:テイト・クエルビス
・発売時定価:165ドル
マイケル引退後の最初のエアジョーダンはアメリカの毒蛇から着想を得たエキセントリックな1足に仕上がりました。
街で履けば目を引くこと間違いなしなTech Flexアッパーと高級感あふれるエナメルレザーを配したこのモデルは当時最も軽量でしなやかなジョーダンモデルとして発売されました。
■2005年発売 エアジョーダン 20
出典:ねとらぼ
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド/マーク・スミス
・発売時定価:175ドル
6年ぶりに名デザイナー、ティンカー・ハットフィールドがデザインチームに復帰したモデルが本作です。
ティンカーがマーク・スミスと共同で作り上げたエアジョーダン 20は、記念すべき20モデル目にふさわしいアイコニックなデザインに。
シューレースを廃止し取り付けられたマジックテープにはマイケルの子供時代からNBAでの活躍までの記したアイコンが200以上も散りばめられ、彼の伝説を物語っています。
■2006年発売 エアジョーダン 21
出典:jordansdaily
・デザイナー:ドウェイン・エドワーズ
・発売時定価:175ドル
レザー加工の世界では「革」になめされる前の「皮」の部位や、加工方法によって非常に大きなランクの差があります。
中でも繊維が最も蜜な部分は体毛の真下にあり、この部分が無加工の革をフルグレインレザーと呼びます。
エアジョーダン 21ではこのフルグレインレザーをアッパーに贅沢に使用し、これまでに無い高級感を生み出しています。
また、本モデルにはブラックライトを照らしたときにだけ浮かび上がる暗号がプリントされているとのこと。
手元にある方はぜひ一度お試しを。
■2007年発売 エアジョーダン 22
出典:houseofheat
・デザイナー:ドウェイン・エドワーズ
・発売時定価:175ドル
たびたびエアジョーダンシリーズでは戦闘機をモチーフとしたモデルが登場しますが、このエアジョーダン 22もそんな1足。
レーダーをモチーフにしたステッチとヒールの反射型カモフラージュを施したこのバッシュ。
敵を殲滅することに特化した戦闘機が美しいと感じるのに似た気持ちを我々に抱かせます。
■2008年発売 エアジョーダン 23
出典:sneakernews
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド/マーク・スミス
・発売時定価:185ドル
マイケル・ジョーダンの背番号と同じ、23の数字を背負ったエアジョーダンは絶対に失敗できないプレッシャーにさらされていました。
この記念すべきモデルを手掛けたのはエアジョーダン 20以来のタッグとなるティンカー・ハットフィールドとマーク・スミス。
少し伸びたシュータンに施されたジャプマンロゴと、DNAをモチーフにした赤いステッチが目を引くモデルです。
■2009年発売 エアジョーダン 2009
出典:k-skit
・デザイナー:ジェイソン・メイデン
・発売時定価:190ドル
エアジョーダン 24はマイケル・ジョーダンがキャリアの中で最も過小評価されている部分、すなわちディフェンス力にフォーカスした1足となりました。
プリーツシルクのアッパー、メタリックメッシュの通気口、そしてソードスラッシュトラクションパターンを取り入れた堅牢性の高いこちらのスニーカー。
実は初めてナンバリングが発売年になったモデルでもあります。
■2010年発売 エアジョーダン 2010
出典:nicekicks
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド/マーク・スミス
・発売時定価:170ドル
ティンカー・ハットフィールド/マーク・スミスはエアジョーダン 2010をデザインするにあたって、サイドに半透明のウィンドウを取り付け。
これはしばしば「透視」と表現されるマイケル・ジョーダンの神がかり的な空間把握能力をモチーフとした意匠です。
ミッドソールにはマイケルの名言「I’ve failed over and over and over again in my life . And that is why I succeed(私は何度も何度も失敗してきた。だからこそ私は成功できた)」が記載されています。
■2011年発売 エアジョーダン 2011
出典:snkrology
・デザイナー:デザイナー:ティンカー・ハットフィールド/トム・ルーデッケ
・発売時定価:170ドル
数々の名作ジョーダンモデルを作り上げてきたティンカー・ハットフィールドがトム・ルーデッケを新たに引き入れて製作したエアジョーダン 2011。
その大きな特徴はシリーズで初めて交換可能なミッドソールを取り入れたことでしょう。
プレイヤーたちは通常のソールの他に早さのために青いズームソールを使うか、爆発性のあるジャンプ力を求めて赤いカプセル化されたエアクッションソールを選ぶことができました。
■2012年発売 エアジョーダン 2012
出典:sneakernews
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド/トム・ルーデッケ
・発売時定価:180ドル
エアジョーダン 2012では前作で話題を呼んだカスタマイズ機能をさらにアップデート。
2種類のインナースリーブによってプレイヤーは柔軟性かサポート力どちらを強化するかを選べるほか、「エア」「クイック」「エクスプローシブ」の3種類のミッドソールから自分にあったものを選ぶことができるようになっています。
■2013年発売 エアジョーダン 28
出典:nlab
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド/ジョシュ・ハード
・発売時定価:250ドル
本モデルは数年ぶりにナンバリングネームに回帰。
折り返した靴下のような前衛的なデザインのエアジョーダンはこれまでとは全く違う新しいモデルとして2012年12月にお披露目。
なんとNBA選手ラッセル・ウェストブルックによってそのファーストルックが世界に公開されました。
■2014年発売 エアジョーダン 29
出典:k-skit
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド
・発売時定価:225ドル
イタリア生まれのエアジョーダン 29は1枚仕立てのウーブンアッパーを1足1足丁寧に織ることで、これまでで最軽量のジョーダンとなりました。
デザインゆえにぱっと見はわからないものの、アッパーにつなぎ目がなくのっぺりした印象の本モデル。
後継モデルでは白地にジャンプマンのシルエットが施されただけのミニマルなモデルなども登場しました。
■2016年発売 エアジョーダン 30
・デザイナー:ティンカー・ハットフィールド/マーク・スミス
・発売時定価:185ドル
記念すべき30足目のエアジョーダンでインスパイアされたのはズバリ宇宙。
マイケル・ジョーダンの偉業を常に膨張を続ける宇宙に見立てた本モデルでは、レトロフューチャーなシンプルなデザインに宇宙服を思わせる白を大胆に配置しています。
■2016年発売 エアジョーダン 31
・デザイナー:テイト・クエルビス
・発売時定価:185ドル
エアジョーダン 1を近未来的にリメイクしたような本モデルでは、これまでのジョーダンに無かった新しい取り組みを取り入れました。
サイドの外側には大きくジャンプマンのロゴを組込み、反対のサイドにはウィングロゴを取り付けたのです。
マイケル・ジョーダンを象徴する2つのロゴを初めて1足に落とし込んだこのエアジョーダン 31のファーストモデルは、エアジョーダン 1を意識したBREDで構成されました。
■2017年発売 エアジョーダン 32
出典:houseofheat
・デザイナー:テイト・クエルビス
・発売時定価:185ドル
前作エアジョーダン 31ではエアジョーダン 1にフォーカスしたテイト・クエルビスは、続くエアジョーダン 32でイタリア生まれのエアジョーダン 2をインスパイア元としました。
見た目にはジョーダン 2を思わせるシックで高級感あふれるデザインを採用しつつも、本作はバッシュとしての機能性も抜群。
フライトスピードテクノロジーを採用することで爆発的なステップを生み、足首を包み込むバックスティがそれをしっかりとホールドします。
また、本作ではエアジョーダンシリーズとしては初めて、ハイカットとローカットモデルが同時に発売されました。
■2018年発売 エアジョーダン 33
出典:sneakernews
・デザイナー:テイト・クエルビス
・発売時定価:175ドル
3足続いてのテイト・クエルビスによるデザインとなった本作では、エアジョーダン 3のデザインをうまく引き継ぎつつも最新鋭のテクノロジーをふんだんに落とし込んだモデルを作り出しています。
シューレースの代わりに取り付けられたファストフィットシステムは革新的な履きやすさとフィット感を提供。
足を包み込むニットテキスタイルアッパーはプレイヤーのジャンプを邪魔しない軽量化をもたらしました。
■2019年発売 エアジョーダン 34
出典:sneakernews
・デザイナー:テイト・クエルビス
・発売時定価:180ドル
アウトソールにズームエアテクノロジーを内包し、それをヘリンボーントラクションと組み合わせたこのエアジョーダン 34は爆発的なジャンプ力の強化を生み出しました。
ジョーダンモデルの軽量化の歴史を新たに更新した本作はアスリートが安定性を犠牲にすることなく高く飛ぶための全てが詰まっています。
■2020年発売 エアジョーダン 35
・デザイナー:テイト・クエルビス
・発売時定価:175ドル
前作でジャンプ力にフォーカスしたテイト・クエルビスは、本作ではスピードに目を向けました。前足と踵の両方にズームエアクッションを搭載し、究極の安定性と推進力を生み出した本モデルはコート上のスピードスターにぴったりの1足です。
■2021年発売 エアジョーダン 36
出典:sneakernews
・デザイナー:テイト・クエルビス
・発売時定価:185ドル
ジョーダンブランドと契約している選手たちが東京オリンピックで着用していたことが話題となったのがこのエアジョーダン 36です。
これまでのテイト・クエルビスの手がけたジョーダン同様、一桁台のジョーダンをオマージュした作品となっており、今回はエアジョーダン 6をベースとしております。
エアジョーダン 6の特徴の一つであるスポイラーやレースカバーを配し、リスペクトを持ったデザインに。
グリップ力の高いヘリンボーンパターンは、八村塁選手や、強豪ボストン・セルティックスのジェイソン・テイタム選手の足元をしっかりと守っていました。
■さいごに
今回は、歴代のエアジョーダンシリーズを、その最初期カラーとともに振り返ってきました。
その人気から様々なカラーウェイやデザインが登場するジョーダンシリーズですが、やはりその原点となるファーストカラーの美しさは別格です。
本ブログでは他にもナイキ×シュプリームの歴代モデルのご紹介や、アディダスを愛していたマイケル・ジョーダンがなぜナイキと契約するに至ったのかの歴史解説など、名作スニーカーに関する記事を数多く投稿押しております。
ぜひ気になった方は本記事と合わせてご覧ください。