「ファッション好きが履くスニーカー」として人気が再燃しているニューバランス(New Balance)。
アイコンとも言えるNの文字とちょっと「いなたい」デザイン。そしてもちろん抜群の履き心地。
そんなニューバランスの中でも990と並び人気なのが所謂「500番台」と呼ばれるシリーズ。
オフロード(舗装されていない道)に合わせ、頑健でアウトドア向きな500番台は、574や576を中心にニューバランスの王道スニーカーとして君臨しています。
今回の記事ではそんなニューバランスの500番台の主なモデルを発売順に徹底解説。
多くのファッション関係者やセレブも愛した名作たちを余すところなくご紹介致します!
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目次
- ■ニューバランスの各モデルについて
- ■M555(1982年)
- ■M565(1985年)
- ■M575(1987年)
- ■M576(1988年)
- ■P550(1989年)
- ■M577(1990年)
- ■M530(1993年)
- ■574PROTO(1990年代前半)
- ■M585(1995年)
- ■MT580(1996年)
- ■ML574(1999年)
- ■MR530(2000年)
- ■ML501(2011年)
- ■ML515(2014年)
- ■U520(2017年)
- ■MT510(2019年)
- ■ML570(2020年)
- ■ML527(2020年)
- ■BB550(2021年)
- ■M57/40(2021年)
- ■その他:GM500(量販店モデル)
- ■さいごに
■ニューバランスの各モデルについて
ニューバランス500番台のスニーカーたちを紹介する前に、簡単にニューバランスのシューズの名前について解説します。
ニューバランスにおいてはスニーカーの名前を数字とアルファベットの組み合わせで表現するのが一般的。
オフロードでの走行の安定を追求した500番台や最新のテクノロジーを詰め込んだラグジュアリーな1000番台。
そして舗装路向けに作られた900番台などが主なシリーズとして知られています。
また、ニューバランスのシューボックスなどに記載されるスタイルコードを見ると、そのアルファベットや数字によってどんなスニーカーなのかある程度予想することが可能です。
500番台や900番台の数字に加え、数字の前に入る「M(男性向け)」「W (女性向け)」「ML(メンズライフスタイル)」「BB(バスケットボール)」といったアルファベットが組み合わさります。
また、細かな品番としては数字の後に加えられる「L(レザーが使われている)」や「B (配色がブラック)」などの表記。
中にはブランドとのコラボや特別なコレクションものの場合、数字のあとに同ブランドやコレクションのイニシャルを加えることもあります。
こうした基礎知識を持った上でニューバランスのシューズを見ると、よりスニーカーライフを楽しめるはず。
それでは前置きはこの辺にして、次項からはニューバランスの500番台シリーズを一挙解説致します!
■M555(1982年)
500番台の記念すべきファーストモデルとなる本作は1976年発売のトレイル355が原型。
アウトドアユースを想定したアーチサポートによるホールド感とゆったりめの足幅が特徴的な1足となりました。
■M565(1985年)
出典:walkerplus
M555をベースにオン/オフロード問わず高いグリップ力を持つアウトソールを搭載。
廉価版となるML565ものちにリリースされ、クラシックなランニングシューズとして人気を博しました(写真はML565)
■M575(1987年)
出典:k-skit
本モデルあたりから「オフロード」というコンセプトが明確に。アウトソールは凸凹道でもへっちゃらな深めの刻みが搭載され、トレイルランニングにぴったりなシューズとして注目されました。
■M576(1988年)
M575の翌年にリリースされたこのM576は普段使いのしやすいカラーバリエーションや素材感から人気が沸騰。
「ニューバランスといえばこれ」と語る人も多く、現在でも絶大な知名度を誇る品番となっています。
ニューバランスとしては珍しいスムースレザーを使ったモデルが多く、本格的な革靴にも劣らない風合いはフォーマルスタイルにもマッチします。
■P550(1989年)
出典:snkrdunk
1989年、ニューバランスからアスリート向けのバスケットボールシューズPRIDE550(通称P550)がリリース。
その後2020年にエメレオンドレが復活させるまで、長きにわたって幻のモデルとなっていたモデルです(写真はエメレオンドレによる復刻版)
その後本モデルをベースにBB550というバッシュがリリースされ、こちらは高い知名度を持っています。
オフロードモデルを指すことの多い500番台にカウントするかは意見が分かれるところです。
■M577(1990年)
小ぶりなNの文字が特徴的な隠れた名作がこのML577。
人気な576や574と比べるとすっきりとしたシャープな見た目が特徴的。
当時最新技術としてアッパーに搭載された「ハイトレル」はのちにM997にも採用されました。
■M530(1993年)
ランニングシューズとして登場したM530。
574と同じくエンキャップをミッドソールに搭載し、高い安定性とクッション性を誇っています。
同作よりものちにMR530の名で2000年にリリースされたモデルが有名です。
■574PROTO(1990年代前半)
出典:houyhnhnm
ニューバランス史上最も売れた574にはプロトタイプがありました。
ニューバランスのアーカイブコレクションで発掘されたこの幻の574は「MLP574」=“Lost Proto”と名付けられ2017年に復刻発売されました。
■M585(1995年)
1995年発売のM585はミッドソールに搭載されたロールバーが着地時の沈み込みを防ぎ、より安定したオフロードモデルとして登場。
Made in USAの本モデルはニューバランスお膝元アメリカのクラフトマンシップ溢れた1足です。
■MT580(1996年)
出典:endclothing
アメリカで販売されていた585の改良品番としてニューバランスジャパンが開発し、トレイルランのみならず日本のストリートシーンを席巻したスニーカーです。
当時コラボモデルも数多くリリースされたMT580は当時のニューバランスの象徴的品番だと言えるでしょう。
2013年にはアップデートモデルとしてMRT580、2019年にはMTX580もリリースされました。
■ML574(1999年)
出典:ssense
全ニューバランスのシューズの中で最も売れているのがこの574。
576と共に「これぞニューバランス500番台」と称されることも多いこのシューズは、ニューバランスとしては破格の安さも魅力のひとつ。
それゆえ流通量も多く、カラーバリエーションも他のモデルを圧倒する豊富さ。
永遠の定番として必ず1足は持っておきたい品番です。
■MR530(2000年)
出典:ssense
フィットネスブームの高まりと共に生まれたMR530。
目の荒いメッシュアッパーが目立つレトロなのにテック感のある見た目は、ダッドスニーカーが流行った近年において韓国を中心に人気に火がついたモデルです。
なお、1993年発売のM530とはまったく別のモデルなのでご注意を。
■ML501(2011年)
出典:locondo
ニューバランスのスニーカーで最も売れた574の兄弟分として生まれたのがこの501。
足首やつま先、踏みつけ部分が574より広めにとられており、ゆったりとした履き心地が特徴的です。海外限定モデルです。
■ML515(2014年)
出典:locondo
ニューバランスの提案する「新しいクラシック」として生まれたのがML515。
手の出しやすい価格感が人気のML(メンズライフスタイル)モデルとしてリリースされ、アンダー1万円で入手できるのが大きな魅力です。
■U520(2017年)
出典:locondo
1970年代に数年間だけ稼働していたニューバランスのアイルランド工場で生産されていたモデルが2017年に復刻。
そしてこのシューズは復刻のタイミングで「520」のナンバーをつけられたモデルとなっています。
こちらはオリジナルとは異なりアジア工場での生産ですが、レトロな見た目は当時のままです。
■MT510(2019年)
出典:buyma
アウトドアコレクション“New Balance All Terrain”で発表されたMT510は日本未展開モデル。
韓国を中心にリリースされており、アッパーとメッシュのつなぎ目が平坦で近未来的な印象を与えます。
■ML570(2020年)
出典:rakuten
軽量かつクッション性に優れたレブライトソールを搭載した570。
アウトソールにはXAR1000カーボンを入れることで耐磨耗性をアップするなど、レトロな見た目とは裏腹にかなり機能性の高い1足となっています。
■ML527(2020年)
出典:livedoor
70年代のトレンドだったフレアシルエットに合わせて作られた527はフレアが再びトレンドになりつつある2020年代にぴったりの1足。
574よりも少し細身のシルエットが特徴的です。
■BB550(2021年)
出典:newbalance
1989年リリースのバッシュ、P550を元に2021年にリリースされたBB550。
発売当初から高い注目を集め、ボリューム感のある見た目は大人気となりました。
■M57/40(2021年)
大人気モデル574と、1994年に登場した650を掛け合わせたスニーカー。
クラシックなアッパーとウェイビーでボリューミーなソールの組み合わせが洗練された印象を与えます。
2020年以降のボリュームソール人気に伴い、注目を集めているモデルです。
■その他:GM500(量販店モデル)
出典:amazon
薄めのソールが特徴的なGM500は値段設定がかなりリーズナブル。
東京靴流通センター、シュープラザなどのチヨダ系列もしくはAmazonのみで販売されている、いわゆる量販店モデルです。
正式なニューバランスのスニーカーというよりはライセンス品ではあるものの、安価にニューバランスのランニングシューズをゲットしたい方にはオススメの1品です。
■さいごに
今回の記事ではニューバランスの500番台モデルのうち主なものを発売順にご紹介致しました。
今後ますますトレンドとなってゆくニューバランスのスニーカー。
その中でも500番台は990シリーズと並び絶対に1足は持っておきたいシューズです。
ファッションアーカイブ.comでは他にも様々なスニーカーの歴史や購入レポートなどを掲載。
是非他の記事もご覧頂けますと幸いです。