1999年より発売され、全世界で愛されるコナミから販売されているカードゲーム、遊戯王OCG(オフィシャルカードゲーム)。
発売直後から社会現象となり、同年8月には東京ドームのイベントを開催し、想定以上の動員があったことでイベントが中止になるほどのブームでした。
2024年現在でも世界中にファンがいる遊戯王OCGはその長い歴史の中で様々な魅力的なカードを生産しています。
その中の一枚に「究極完全態グレートモス」というカードがあります。
このカードは当時の遊戯王ファンにとっては堪らないカードであり、2024年現在でも高額で取引されているカードです。
今回はこの「究極完全態グレートモス」にフォーカスし、なぜ高いのか?なぜレアなのか?どんな種類があるのか?を徹底解説します。
■究極完全態グレートモスとは一体なんなのか?
出典:デュエルリンクス
まず究極完全態グレートモスとはそもそもどんなカードなのかを解説します。
究極完全態グレートモスは正式名称は「究極完全態・グレート・モス」です。
この区切り方や完全態の「態」を「体」とする人もいいますが、上記が正しい表記となります。
ちなみに原作では持ち主のインセクター羽蛾が「完全究極態」と間違えており、たった5文字にも関わらず完全に覚えてる人の方が少ないのでは?と錯覚するレベルで正式名称を間違えている人が多いカードです。
コミック原作では前述の全国大会王者であるインセクター羽蛾が王国編にて召喚を試みるも失敗に終わり、「グレート・モス」を召喚しました。
出典:カーナベル
意外にも知名度が高い割に、これ以降コミック原作で登場することなく終わったカードとなります。
ステータスは当時にしては破格の攻撃力3500、守備力3000とあの「青眼の白龍」を超えるステータスを誇ります。
しかし、その召喚方法は通常召喚ができず、「進化の繭」を装備した「プチモス」を6ターン経過後にリリースして召喚するというあまりにも無理な召喚方法でした。
出典:カーナベル
出典:カーナベル
よって、強いステータスを誇るもののまず実戦では見かけることのないカードとして知られています。
■究極完全態グレートモスはなぜ高いのか?
そんな究極完全態グレートモスですが、当時の遊戯王ファンなら一度は名前を聞いたことがあるレベルの知名度を誇っているカードになります。
その理由は入手難易度の高さです。
このカードのOCG初出は1999年7月8日の発売のゲームボーイソフト「遊戯王デュエルモンスターズII 闇界決闘記」の封入特典カードになります。
封入特典カードは下記の10種類です。
- 究極完全態・グレート・モス
- ホーリー・ナイト・ドラゴン
- 火器付機甲鎧
- サイバー・ボンテージ
- ハーピィの羽根箒
- シャイン・キャッスル
- サラマンドラ
- 鎖付きブーメラン
- 硫酸のたまった落とし穴
- 死のデッキ破壊ウイルス
上記の内3枚がランダムで封入されていました。
しかし、ランダムで封入されているものの何故か「究極完全態・グレート・モス」と「ホーリー・ナイト・ドラゴン」はシークレットレア仕様で封入されていました。
当時はネット等の情報が無かったので理由がわからなかったのですが、現在ではこの2枚に関しては封入操作が行われており、約5%の確率で封入されていたのでは?ということが判明しています。
よってカードリストに存在するものの、中々お目にかかれないレアカードとして当時の遊戯王ファンの間では注目を浴びる存在となりました。
筆者もその一人でゲームソフト自体を購入するお金なぞ当たり前に無く、誕生日やクリスマスといった裏技も使えなかったので指を咥えてみているしか無かった状況で悔しい思いをした記憶があります。
さて、そんな当時から憧れのレアカードとして君臨していた究極完全態グレートモスですが、憧れのレアカードの割には実際の決闘では使えるレベルでは無かったため雑に扱っていた方も正直多かったと思われます。
当時はスリーブで保存するという文化もあまり無く裸のまま保存していた方も多かったでしょう。
この為美品の究極完全態グレートモスを探すことは現在ではほぼ不可能のレベルに達してしまいました。
封入操作されている為、配布枚数も絞られておりかつ絶版という事もありこのカードは2024年現在では遊戯王カードの中でも高額なカードの一枚となったのです。
2024年現在の価格は、状態によって大幅に変わるもののボロボロでも数万円の価値が付きます。
PSA9の究極完全態グレートモスで40万円〜50万円レベル、ARS10で100万円で取引されています。
PSA10は直近での取引が確認できませんが、2024年現在は世界で4枚しか確認できていませんので100万円は確実に超えるでしょう。
■究極完全態グレートモスの種類
さて、そんな超レアカードの究極完全態グレートモスですが、2024年現在ではいくつか種類があります。
同じ究極完全態グレートモスですが、全然違うものなので注意しましょう。
出典:秋本治 こちら葛飾区亀有公園前派出所 コミックス141巻より
1期フォーマットのシークレット
出典:カーナベル
こちらが解説してきた1期フォーマットのシークレット仕様の究極完全態グレートモス。
遊戯王コレクターが目を輝かせるのはこのカードです。
3期フォーマットのアルティメットレア(レリーフ)
出典:カーナベル
3期の世界統一フォーマット仕様のアルティメットレアの究極完全態グレートモス。
2003年04月24日に発売されたDUELIST LEGACY Volume 5という再録パックに封入されており、初の再録にも関わらずアルティメットレアでの再録ということで高待遇でした。
3期辺りまでのアルティメットレアは過去の人気モンスターを復刻再録したものが封入されており、現在では「レリーフ」と言われていてコレクターも多いレアリティです。
こちらの究極完全態グレートモスも高額で取引されています。
カードの型番はDL5-136です。
4期フォーマットのウルトラレア
出典:カーナベル
2004年12月9日に発売されたBEGINNER’S EDITION2にてウルトラレア仕様で封入されています。
BEGINNER’S EDITION2は前述のDUELIST LEGACY Volume 5を含めた再録パックということもあり250種類のカードが収録されています。
名前の通り初心者向けのパックとして発売されているものの、再録カードで構成されておりその当時のカードパワーに殆どついてこれないカード群であった上に収録数が250種類と狙ったカードが殆ど引けない仕様であった為に全然初心者向けじゃない玄人パックでした。
カードの型番はBE2-JP249です。
7期フォーマットのスーパーレア
出典:カーナベル
2011年8月13日にBEGINNER’S EDITION2(2011)にてスーパーレア仕様で収録されました。
前述のBEGINNER’S EDITION2のリニューアル版となります。
2004年から7年経った後に、当時の玄人パックをリニューアルして販売するというあまりにも狂気じみたパックでした。
2004年当時でも微妙なカードパワーであった収録カード群は2011年の環境についていけるはずもなく、一体誰に向けたパックなのかよくわからない超玄人パックにて収録されました。
カードの型番はBE02-JP204です。
10期フォーマットのノーマル
出典:カーナベル
2017年11月11日に発売されたデュエリストパック レジェンドデュエリスト編2にてノーマル仕様で収録されました。
このパックのコンセプトは、過去の原作・アニメキャラの使用カードを現代に蘇らせるという中々粋なパックで、レジェンドデュエリスト編2の対象決闘者の一人が究極完全態グレートモスの使用者であるインセクター羽蛾が選ばれていた為再録されました。
初のノーマル仕様での収録となり入手は容易になったと言えます。
カードの型番はDP19-JP013です。
■さいごに
以上、究極完全態グレートモスについて解説してきました。
遊戯王の中でも人気のレアカードでファンも多いカードです。
是非カードショップでチェックしてみてはいかがでしょうか?
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