様々な音楽アーティストとハイプなコラボスニーカーをリリースしてきたナイキ。
特定のモデルを求めて定価の数倍以上の値段をリセールショップに支払う人が少なくありません。
そんな音楽アーティストとナイキのコラボスニーカーですが、ラッパーエミネム(Eminem)とのコラボモデルはその希少性と歴史の長さで右に出るものは居ないでしょう。
今回の記事ではエミネム×ナイキの歴代コラボモデルにフォーカスし、各モデルの逸話やリリースの経緯をどこよりもわかりやすく解説。
ぜひ最後までご覧ください。
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目次
- ■Nike Air Max Burst ‘Air Slim Shady’ (2003年)
- ■Nike Air Force 1 ‘Shady Records’ (2004年)
- ■Nike Air Force 1 ‘Shady Records’ (2004年)
- ■Nike Air Force 1 ‘Encore’ (2004年)
- ■Nike Air Jordan 4 Retro ‘Encore’ (2005年)
- ■Charity Nike Air Max 1 ‘Big Proof’ (2006年)
- ■Charity Nike Air Max 90 ‘EMINEM’ (2006年)
- ■Charity Nike Air Max 93 ‘D12’ (2006年)
- ■Charity Nike Air Max 180 ‘Shade 45’ (2006年)
- ■Charity Nike Air Max 95 By Paul Rosenberg ‘Goliath’ (2006年)
- ■Charity Nike Air Max 97 ‘Shady Records’ (2006年)
- ■Charity Nike Air Max 360 by Christian Clancy ‘Interscope Records’ (2006年)
- ■Charity Nike Air Max 2003 ‘EMINEM’ (2006年)
- ■Nike Air Jordan 2 Retro ‘The Way I Am’ (2008年)
- ■Nike Air Jordan 4 Retro Eminem Carhartt (2015年)
- ■Nike Air Jordan 4 Retro ‘Encore’(2017年)
- ■Nike Air Jordan 3 PE ‘Air Shady’(2022年)
- ■さいごに
■Nike Air Max Burst ‘Air Slim Shady’ (2003年)
エミネムにとって初めてのナイキコラボは、2003年に行われたナイキのプロジェクト「アーティストシリーズ」の1プロダクトでした。
1,000足限定でリリースされた本モデルには、インソールにプリントされた「E」の字やシュータンに配置されたエミネムの別人格「Slim Shady」のロゴが特徴的。
メッシュやヌバックの雰囲気、カラーリングはニューバランスのようにも見える…
■Nike Air Force 1 ‘Shady Records’ (2004年)
2004年にはナイキが誇る名作スニーカー、エアフォース1をアレンジしたアイテムが登場。
エミネムの4枚目のメジャーアルバム「Encore(アンコール)」のリリースを記念して作成されたこのエアフォース1は、後述する2カラーと共にフレンズ&ファミリーのみに配られたとされています。
ヒール部分にステッチされたロゴ「Shady Records」はエミネムがポール・ローゼンバーグと共に1999年に創設したヒップホップレーベル。
エミネムや彼の所属するD12、そして人気ラッパーの50セントなどが在籍していました。
■Nike Air Force 1 ‘Shady Records’ (2004年)
前述のNike Air Force 1 ‘Shady Records’と色違いとなっているのが本モデル。
ヒール部分のShady Recordsロゴはそのままですが、チップ部分の反転した「E」の字は取り払われています。
■Nike Air Force 1 ‘Encore’ (2004年)
2004年に制作された3種のエアフォース1の最後の1種がこのNike Air Force 1 ‘Encore’。
カラーパターンは前述のものと同じパンダカラーですが、ヒールにはアルバムジャケットで使われたものと同じ書体の「ENCORE」の文字が配置されています。
■Nike Air Jordan 4 Retro ‘Encore’ (2005年)
スタジオアルバム「ENCORE」に敬意を表し制作された本品は、50足限定で作成された激レアモデル。
フレンズ&ファミリー及び、幸運な数名の当選者にのみ配られたこの銘品は、これをきっかけにそれまで厳禁だったエアジョーダン4のコラボレーションモデルの制作が解禁された、という歴史的な1足でもあります。
■Charity Nike Air Max 1 ‘Big Proof’ (2006年)
本モデルは以降の章でご紹介する他の7足と共に、エミネム自身の慈善団体であるマーシャル・マザーズ財団のオークションの一環として制作。
このコラボレーションの名前「ビッグ プルーフ」は、2006年4月11日にナイトクラブで殺害されたエミネムの盟友プルーフに敬意を表したスニーカーとなっています。
■Charity Nike Air Max 90 ‘EMINEM’ (2006年)
マーシャル・マザーズ財団へのチャリティーオークションで出品された8モデルのうちの2足目は、エアマックス90をベースに制作。
ブルーやグリーンを主体としたカラーパターンに、「EMINEM」の名を組み込んだスペシャルモデルとなっています。
■Charity Nike Air Max 93 ‘D12’ (2006年)
エアマックス90や95に挟まれ、他モデルと比べてちょっとディープなモデル、エアマックス93。
エミネムや2006年に死去したプルーフが参加していたヒップホップユニット、「D12」の名を冠した本モデルは、白いボディに2種類のグリーンが良いアクセントとなっている1足です。
■Charity Nike Air Max 180 ‘Shade 45’ (2006年)
チャリティーモデルとして作成された4番目のモデルは、1991年に発表されたナイキの隠れた名作、エアマックス180にフィーチャー。
黒/白/オレンジのカラーパターンが映えるボディと、「Shade 45」のブランドロゴがステッチされた踵部分が特徴的。
ちなみに「Shade 45」はエミネムが主催するラジオ形式のヒップホップステーションの番組名です。
■Charity Nike Air Max 95 By Paul Rosenberg ‘Goliath’ (2006年)
全8種のチャリティーモデルのうち、後述するエアマックス360と合わせてエミネムがデザインをしていないのが本モデル。
「エアマックス狩り」というキーワードと共に90年代の日本でセンセーションを引き起こしたエアマックス95にフィーチャーしたこの1足は、Shady Recordsの共同創業者であるポール・ローゼンバーグによってデザインされました。
■Charity Nike Air Max 97 ‘Shady Records’ (2006年)
かつてエアマックス97を「ピエロの靴のようだ」と酷評していたエミネムですが、チャリティーオークションに向けて同作をベースにしたスニーカーを制作。
他の多くのモデルと同じくオレンジ色をアクセントにした本作は、つま先側面にShady Recordsのロゴステッチが配置されています。
■Charity Nike Air Max 360 by Christian Clancy ‘Interscope Records’ (2006年)
元ユニバーサル、現ワーナーミュージック傘下の「Interscope Records」の名を冠したこのエアマックス360。
本モデルをデザインしたクリスチャン・クランシーは、2000年にエミネムがリリースしたセカンドアルバム「The Marshall Mathers LP」でプロダクトマネージャーを務めていた人物です。
■Charity Nike Air Max 2003 ‘EMINEM’ (2006年)
サッカースパイクを思わせるアッパーが特徴的なエアマックス2003を、チャリテー用にエミネム流にアレンジしたのがこのNike Air Max 2003 ‘EMINEM’。
流線型のボディは黒とオレンジで配色され、スウッシュの横にはエミネムの反転「E」の字がプリントされています。
■Nike Air Jordan 2 Retro ‘The Way I Am’ (2008年)
2008年にリリースされた本モデルは、エミネムの大ヒット曲「The Way I Am(2000)」と同名の自伝小説のリリースを記念して制作されました。
エアジョーダン2は、のちにラッパー「エミネム」となるマーシャル少年が幼少期に手に入れた最初のジョーダンとのこと。
このNike Air Jordan Retro 2 ‘The Way I Am’は313足限定で制作され、スニーカーショップ「フライトクラブ」を通じて販売されました。
■Nike Air Jordan 4 Retro Eminem Carhartt (2015年)
ナイキとエミネムに加え、ワークウェアブランドの老舗カーハート(Carhartt)まで参画したハイプすぎるトリプルコラボモデルが2015年にリリース。
フレンズ&ファミリーへの配布を除けば限定10足という極小リリースとなった本モデルは、ebayにてオークション形式で販売。
収益のすべては、エミネム主宰のマーシャル・マザーズ基金に寄付されることとなりました。
なお、2020年にエミネムは自身の所有している分のこのエアジョーダン4を「掃除中に見つけた」とのこと。
オークションサイトStockXに出品した本モデルの抽選応募チケットを販売し、これによって得た収益をWHOの新型コロナウイルス対策支援として寄付しています。
■Nike Air Jordan 4 Retro ‘Encore’(2017年)
2017年12月、エミネムは自身9つ目となるスタジオアルバム「REVIVAL」のリリースを記念してStockXとチームアップ。
2005年に製作した伝説のコラボモデルを12年ぶりに復刻させました。
復刻版のこのエアジョーダン4はマイケル・ジョーダンの背番号にちなんで23足制作。
うち1足の購入抽選券を1口10ドルで販売し、その収益をマーシャル・マザーズ基金に寄付しています。
■Nike Air Jordan 3 PE ‘Air Shady’(2022年)
2022年、全米で毎年大きな話題を集めるアメフトの祭典スーパーボウルがカリフォルニア州イングルウッドで開催。
ハーフタイムショーではドクタードレー、スヌープドッグ、メアリー J. ブライジ、ケンドリック・ラマー、そして50セントらと共にエミネムが歌唱を披露。
アンダーソン・パークのドラムに合わせて「Lose Yourself」を歌い上げたエミネムの足元には見たことのないエアジョーダン3が輝いていました。
本モデルはスーパーボウル終了後にエミネム本人によってX(旧Twitter)を通して詳細が公開。
Air Shady @jumpman23 pic.twitter.com/xe0rMb9W43
— Marshall Mathers (@Eminem) February 14, 2022
シュータンには反転「E」の刺繍。ヒールにはアメリカで自己紹介の際によく使われるネームシールをもしたゴムタグが配置されたこのスペシャルモデルは、おそらく世界1足しか存在しない本人用のアイテムなのでしょう…
■さいごに
今回の記事では、歴代エミネム×ナイキのコラボスニーカーについてご紹介しました。
歴代のモデルをまとめるとかなりの種類になるにも関わらず、そのほとんどがフレンズ&ファミリーかチャリティーモデルとなっておりどれも激レア。
これまでにエアジョーダン2,3,4とリリースしているので、どこかのタイミングでエアジョーダン1もエミネムモデルをリリースするかもしれません…
なんにせよ、今後もナイキ×エミネムのコラボは幻のスニーカーのままであり続けそうです。
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