ナイキSBの誕生とともに、スポーツのみならずストリートカルチャーやアートとの結びつきを強くしたスニーカー「ダンク」。
歴代のダンクの中でも屈指の希少性とデザインの美しさを誇るのが、2003年にリリースされた通称パリダンクです。
今回の記事では、たった200足しか製作されなかった本モデルの発売経緯をどこよりもわかりやすく解説。
ぜひ最後までご覧ください。
■ホワイトダンク展
2002年にナイキのスケートボードラインとして誕生したナイキSBは、ダンクを単なるバッシュではなくアートやストリートカルチャーと結びつけることを重視。
その一環として行われたのが、ホワイトダンク展と名付けられた伝説のエキシビションでした。
ダンクをキャンバスに見立て、様々なアーティストがアート作品を製作し展示されたこのホワイトダンク展は、開催地ごとに限定のシューズを製作。
その一つがパリダンクだったのです。
■PARIS(フランス・パリ)
2003年、ホワイトダンク展のスタート地点として選ばれたフランス・パリにて200足限定で製作されたのが通称:パリダンク。
クリーム色のヌバックにベルナール・ビュフェの「青い闘牛士」や「アナベル夫人像」を落とし込んだキャンバス素材、そしてそれを引き締めるかのような赤いスウッシュが美しいデザインです。
ただでさえ球数の少なかった本モデルは、ベルナール・ビュフェの著作権管理団体が展覧会開幕後に作品の使用NGを出したことで、販売すらされずにその多くが回収されることに。
洗練されたデザインとその希少性も相まって、世界トップクラスの価値を持つスニーカーとなった本作。
近年ラッパーのトラヴィス・スコットが着用したことでも話題となりました。
■TOKYO(日本・東京)
パリで開催された翌年には、東京の青山にてホワイトダンク展が開催。
ここでもTOKYOモデルのSBダンクがリリースされています。
300足限定でリリースされた東京のダンクはガムソールにオールホワイトのキャンバス素材が特徴。
ただの真っ白いダンクと侮るなかれ。
シュータンタグやヒールのNIKEの文字すら取り去ったミニマルさは、一般的なナイキのデザインルールでは到底許されないはずの意匠。
まさに唯一無二だったと言えるでしょう。
■LONDON(イギリス・ロンドン)
パリ、東京に続き、ロンドンでも開催予定だったホワイトダンク展ですが、諸事情によって開催キャンセルに。
スニーカーヘッズ憧れの祭典の開催場所が局地的すぎるとして批判が殺到したから、とも言われていますが、真相は藪の中。
ロンドンの天気をイメージした曇り空のグレーと、テムズ川を模したブルーの刺繍が目立つこのSBダンク。
エキシビションの中止によって宙に浮いた202足のこのスニーカーは、現地のスニーカーショップ、Footpatrolでのみ発売されました。
■LOS ANGELES(アメリカ・ロサンゼルス)
イギリス・ロンドンで中止されたホワイトダンク展はロサンゼルスにおいては強行。
ただ、この時に発売されたとされている5種のダンクについては、なかなか情報が見つからず、当サイトでは詳細を把握できていません。
詳しい情報を入手次第、記事を更新させていただきます。
■さいごに
今回の記事では、パリダンクを中心に伝説的イベントとして名高いホワイトダンク展の歴史をご紹介しました。
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