バイカー向けの高級レザーウェアとして1988年に創業して以降、シルバーアクセサリーのトップ戦線を走り続けてきたクロムハーツ(Chrome Hearts)。
そんなクロムハーツの歴史はさまざまな所で半ば伝説的に語られてきたことですが、本記事ではあまり知られていないクロムハーツに関する豆知識をご紹介。
ブランドが持つ反骨精神やチャーミングさが詰まったエピソードを7つご紹介いたします。
-
目次
- ■クロムハーツの秘密①:ブランド名の由来はB級ホラー映画の仮タイトル
- ■クロムハーツの秘密②:CFDA賞を「知らない」と拒否しかけた
- ■クロムハーツの秘密③:『フレンズ』俳優がカスタムアイテムを一早く着用
- ■クロムハーツの秘密④:クロムハーツの日本びいきはギャルソン川久保玲の影響
- ■クロムハーツの秘密⑤:店内のどこかに「Fuck You」の文字が刻まれている
- ■クロムハーツの秘密⑥:黒檀製のトイレスッポンは創業者のお気に入り
- ■クロムハーツの秘密⑦:10歳の息子が作った限定フーディーが即完売
- ■さいごに
■クロムハーツの秘密①:ブランド名の由来はB級ホラー映画の仮タイトル

出典:imdb
クロムハーツのブランド創設最初期のエピソードとしてよく知られている、B級ホラー映画での衣装デザイン採用。
しかし、これが「クロムハーツ」というブランド名が誕生したきっかけだったことを知っている人は少ないのではないでしょうか。
1988年、創業者リチャード・スタークは低予算ホラーコメディ映画『Chopper Chicks in Zombietown(邦題:メタルアマゾネス)』の衣装を任されることに。
女性バイクギャングとゾンビの戦いを描いたこの映画、当初はその仮タイトルが『Chrome Hearts』だったことをきっかけに、のちにブランドにそのまま名前が採用されました。
■クロムハーツの秘密②:CFDA賞を「知らない」と拒否しかけた

出典:reddit
クロムハーツにとって、ファッション業界や服飾のトレンドといった概念はさして重要ではありません。
1992年、ブランドがCFDA(米国ファッションデザイナー協会)のアクセサリーデザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞した際、リチャードはCFDAからの連絡をテレマーケティングの電話だと勘違いし無視。
また、誤解が解けた後も1度は「自分はデザイナーではなく職人」であり「受け取るつもりはない」と拒否。
その後、CFDA側から「誰か有名人に代理で出てもらってもいい」と提案したところ、スターク夫妻が選んだのが歌手のシェール(Cher)でした。

出典:instagram
彼女はブランド黎明期にリチャード・スタークからクロムハーツ製ギターストラップを5,000ドルで売りつけられて以降、ブランドに惚れ込んだ人物。
結局、CFDA授賞式にも全身クロムハーツのフル装備で登場したシェールがプレゼンターとしてリチャードを壇上に呼び寄せ、
「シェール、妻のローリー・リン、そしてうちの服を着てくれるクラシックでスレイジーなビッチたち(the rest of the classic, sleazy bitches that wear our shit / the rest of the sleazy bitches who wear our stuff)に感謝する」
と短くスピーチし、賞を受け取っています。
現代においてもクロムハーツはファッション業界やトレンドの概念とは距離をおいているブランド。
クロムハーツ「っぽい」ゴシック調のデザインがトレンドから外れ失速しようとも、同ブランドだけは変わらずその輝きを保ち続けています。
■クロムハーツの秘密③:『フレンズ』俳優がカスタムアイテムを一早く着用

出典:x
今や多くの有名人・セレブリティがクロムハーツを着用し、中には世界にたったひとつの特注品を披露することも珍しくなくなった今日この頃。
こうした特注アイテムがまだ珍しかった1996年、名ドラマ『フレンズ』撮影中に肩を脱臼したマット・ルブランク(Matt LeBlanc)は、エミー賞レッドカーペットにてクロムハーツ特注のアイテムを着用。
銀ボタンの白シャツとジャケットの間に挟み込まれた黒いレザー製のアームスリング(腕吊り)は、中央に銀の大きなクロスが装飾されたラグジュアリーなアイテム。
全身クロムハーツで揃えたマットのファッションは今見ても非常に洗練されています。
■クロムハーツの秘密④:クロムハーツの日本びいきはギャルソン川久保玲の影響

出典:threads
クロムハーツの本拠地はカリフォルニア州ロサンゼルス。しかし、ニューヨーク旗艦店が1996年にオープン後、本拠地に先駆けて1999年に東京店がオープンしたことはあまり知られていません(本拠地ロサンゼルスのメルローズ旗艦店は2000年)。
この理由は当時の日本がファッションシーンとして大きな市場であったこと以上に、コム・デ・ギャルソン(COMME des GARÇONS)の川久保玲による影響が大きいと言えるでしょう。
日本におけるクロムハーツ正規取扱は1990年、川久保氏がギャルソンにクロムハーツを置き始めたのも1991年と非常に早期。
黒を基調としたギャルソン独特の世界観とクロムハーツのゴシックな雰囲気の親和性も高く、ブランドのシルバーワークやレザーは原宿や青山のストリートシーンで爆発的な人気を獲得。
かくして1999年にはギャルソン青山店に程近い南青山に、クロムハーツの旗艦店がオープンすることとなったのです。
ちなみにクロムハーツとコム・デ・ギャルソンはスターク氏が川久保氏にプレゼントした幻のCHROME des GARÇONSシャツのみならず、2007年、2021年、2023年と度々コラボレーションを果たしています。
■クロムハーツの秘密⑤:店内のどこかに「Fuck You」の文字が刻まれている

出典:instagram
クロムハーツのブランドコンセプトの根幹に位置するのはザ・反骨精神。
これを端的に表すエピソードとして、実は世界中のクロムハーツ店舗の床や底部、什器のどこかに「Fuck You」の文字が刻まれている、というものがあります。
ちなみにこの「Fuck You」はブランドのモットーである「If you know, you know, and if you do not, fuck you!」からきたもの。
リングやアクセサリーにも「Fuck You」を刻んだアイテムが存在します。
■クロムハーツの秘密⑥:黒檀製のトイレスッポンは創業者のお気に入り
クロムハーツは一般的なジュエリーだけでなく、日常の道具を高級アートに変えるような商品をこれまでに多数製作。
中でも創業者リチャード・スタークのお気に入りは黒檀(エボニー)のハンドルにスターリングシルバーの装飾を施したトイレスッポン(ラバーカップ)。
超高級かつ極めて希少なアイテムとなっており、クロムハーツを愛しシャネルを牽引した故カール・ラガーフェルドの遺品オークションでも登場しました。
■クロムハーツの秘密⑦:10歳の息子が作った限定フーディーが即完売

出典:gq-magazine
写真のクリスティアン・スタークは子供の頃、父が始めたクロムハーツをあまり「かっこいい」とは思っていなかったそう。
そんな中、ある時彼は父のハーレーの後ろに乗るために自分用のジャケットを作ることに。
10歳の彼が製作したのは日頃自分が着ているようなジップフーディーを純銀のジッパーと厚手のキルティング裏地と共に製作したアイテム。
これまでのクロムハーツには無かったアイテムだったものの、約50着限定で店頭販売したところ即完売となりました。

出典:reddit
以降、クロムハーツは90年代からの顧客である「上の世代」とは別に、現代の若者や影響力のあるセレブ/インフルエンサーらに刺さるプロダクトを作るようになったのです。
ある意味スターク家のファミリービジネスとして今後もクロムハーツが進化し続けてゆくことを予言するかのようなエピソードだと言えるでしょう。
■さいごに
今回の記事では、クロムハーツのあまり知られていない歴史や豆知識についてご紹介いたしました。
本サイトでは様々なブランドの歴史や人気の理由、マーケティング戦略などを解説しております。
他の記事もあわせてご覧頂けましたら幸いです。
また、X(旧Twitter)/TikTok/YouTubeではWebサイトとは異なる情報発信を実施中!
ぜひこちらもご覧ください。
各SNSのリンクはページの最下部から!



