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【炎上】adidasのYEEZY再販でYEEZY 500を購入! なぜ商品の配送は遅れたのか?

YEEZY 再販 届かない なぜ

人気ラッパー、Yeことカニエ・ウェストによって生み出され、2010年代のスニーカーブームを牽引したアディダス(adidas)のイージー(YEEZY)シリーズ。
そんなアディダスとカニエの蜜月は、2022年10月に突如として終了。

かねてからのカニエのアディダスに対する不満やカニエの反ユダヤ/反BLM発言などが原因と言われているこの契約終了は、アディダスから突然一方的にカニエに対して通告されたもの。
しかし、この契約終了で窮地に立たされたのはむしろアディダスだったのです。

手元に残ったYEEZYシリーズの在庫を売るのか、廃棄するのか、はたまた寄付するのかをめぐって頭を悩ませたアディダスでしたが、2023年6月1日ついに再販。
今回の記事ではそんなアディダスYEEZYの再販を通じて入手したYEEZY 500を徹底レビュー!
合わせて今回の再販にあたって配送遅れが発生した件について解説致します。

なお、これまでのカニエ・ウェストとアディダスの騒動については、こちらの記事でどこよりも詳しく解説しております。
ぜひ合わせてご覧ください。

【徹底解説】アディダスがYe(カニエ・ウェスト)と契約終了! Yeezyを失ったアディダスはどうなる?!アディダスがYe(カニエ・ウェスト)との契約を2022年10月に突然打ち切りました。アディダスがこの決断に至った原因や、今後立ちはだかる問題について、どこよりも詳しく解説しました。...

■2023年6月1日のYEEZY再販


出典:snkrdunk

2022年10月にカニエ・ウェストとの契約を解除し、YEEZYシリーズの販売を取り止めていたアディダス。
しかし、YEEZYの販売を辞めたことでそれまで販売予定だった在庫の処遇が問題に。

こちらの記事でも解説した通り、再販/寄付/廃棄とどの選択肢を取ってもアディダスにとってマイナスとなることが懸念されていました。

一連のカニエ問題やYEEZYが無くなった今後の経営を鑑み、会社のトップたるCEOまで変更したアディダス。
長らくその動向が取り沙汰されていましたが、「2023年6月1日にアディダス公式オンラインで現存在庫を再販し、その収益の一部をユダヤ人関連の団体に寄付する」という形で問題は終結を見る事となりました。

■YEEZY 500が当選! しかし中々配送されない…

YEEZY500 当選

・意外と早かった発送通知

こうして迎えた2023年6月1日。
アディダスの公式アプリ「CONFIRMED」にて販売されたラインナップはYEEZY Boost 350やYEEZY Slideなど、計13種(他に先駆け350 V2 “オニキス”、350 V2 “カーボンベルーガ”は5月31日に抽選実施)。
ラインナップのうち筆者はYEEZY 500 “Utility Black”に応募し、無事当選することが出来ました。
購入後すぐにアディダスから注文完了受付メールを受領。
そこには「2023年6月6日(火)出荷予定 お届け日を指定していない場合は最短で2023年6月7日(水)のお届け予定」と記載されていました。

しかし、出荷予定日である6月6日よりだいぶ早い6月3日にアディダスより発送通知のメールが送付。

そこにはお問合せ伝票番号と共に「発送はScatch!が行います。」という見慣れない文字が。
馴染みの無い配送業者に一抹の不安は覚えたものの、想定より早い発送通知に心を踊らせながら商品の到着を待っていました。

・配送状況が確認できない

しかし、ここから大きな誤算だったのが、何度チェックしてもアディダスのメールに記載されたScatch!の荷物お問合せシステムに、自身の購入品の情報が反映されなかったこと。

ヤマト運輸や佐川急便といった有名配送業者ではなかったことや、すでに発送メールをアディダスから受領していたこともあり、「どこかで配送事故などが起きたのでは」といった不安を覚えることとなりました。
Twitterなどをチェックしてみると、筆者と同じ境遇の人を多数発見。

どうやら6月1日にYEEZYのシューズを購入した人の中でも、すぐに商品が到着した人とそうで無い人が混在していることが判明しました。
そんな中、6月7日の18時45分にScatch!から配達日指定のメールを受領。
翌6月8日の11時過ぎにようやく商品を受け取ることができました。

なお、この記事を書いている2023年6月8日現在でも、Twitter等をみる限りYEEZYが配達されていない人がまだ散見されています。
筆者のYEEZYを届けてくださったScatch!だけでなく、ゆうパックなどでのYEEZYの配送も遅れが出ているようです。

・配送遅れの4つの原因


出典:scatch

ここで、今回筆者や他のYEEZY購入者に起こった一連の配送の問題について、原因を分析してみようと思います。
まず、1点目として挙げておきたいのが、アディダスの商品は日本全国に発送するにあたって複数の配送業者を使っているという事情があります。
これにより配送業者によって配達のスピードや在庫を捌くキャパシティにばらつきが生まれてしまい、ユーザーによって「届いた/届かない」の差が大きく広がってしまったものと思われます。

また、配送関連で言えばそもそも今回のYEEZYの販売量が凄まじく、各配送業者に割り振られた配送量が膨大な数にのぼってしまったこと。
そして直近世間を騒がせた大雨による配送遅れの影響も各社出ている様です。

最後に4点目ですが、そもそもYEEZY 500当選時にアディダスから受領した注文完了受付メールでは、「2023年6月6日(火)出荷予定 お届け日を指定していない場合は最短で2023年6月7日(水)のお届け予定」と記載されていたことを思い出すべきでしょう。
当該メールに記載されていたお届け予定日を考えると、「最短」から1日遅れというのは、実は大した遅れには感じられません。
しかし、今回多くのユーザーが「商品が届かない」「遅れている」と感じた要因の背景には、このメールの2日後にアディダスから送付された6月3日の「発送通知メール」にあったのです。

このメールを見たユーザーのほとんどは、自身が購入したYEEZYが自分の元へ届けられるために発送がなされたと感じたのでは無いでしょうか。
しかし実際この発送はあくまでアディダスの倉庫から各配送業者に発送されたのであって、このメールをもってユーザーへの発送が開始されたわけでは無いのです。

今回多くのユーザーに上記の配送に誤解を与えてしまったアディダスでしたが、原因はメールに余計な情報を入れてしまったことなのではないでしょうか。
すなわち筆者のケースを例に挙げるならば、以下の通り。

「アディダス倉庫からScatch!倉庫へ発送がされた」というメールに、「Scatch!倉庫から購入者宅宛の配送」に関する荷物問い合わせシステムのURLを添付してしまった。

この荷物問い合わせシステムのURLさえ添付していなければ、ここまで多くのユーザーに不信感と誤解を与えることは無かったと言えるでしょう。
なお、今回の配送遅れに関して、アディダスは公式サイトのお問合せページにてリリースを出しています。
しかし、リリースを読むだけでは今回の事件の正しい状況を理解するのは中々に難しい様に筆者は感じます。

■ついに到着したYEEZY 500 “Utility Black”をレビュー!


出典:worldjumping

ここからは気を取り直して、今回のYEEZY再販にて当選したYEEZY 500 “Utility Black”を開封レビュー致します。

・外箱

外箱は普段通り、adidas YEEZYシリーズらしいウィートカラーのシンプルな外観。
大きく500と記載されています。

箱を開けると特段アクセサリーなどもなくスニーカー本体とご対面。

・レビュー(外観)

2018年4月に初めて登場したYEEZY 500。
他のYEEZY Boostシリーズとは異なりBOOSTソールを使用しておらず、異素材を複雑に組み合わせたアッパーやウネウネと独特なソールが特徴的なスニーカーとなっています。

今回再販されたのは2018年7月にYEEZY 500シリーズの第3弾カラーとして販売された”ユーティリティ ブラック” 。
奇抜なデザインをオールブラックなカラーリングが適度に緩和し、非常に使いやすいスニーカーにまとまっています。

上から見ると、スエードの毛羽立ちが目立ち、スニーカーらしからぬ印象も与えます。
ボテっとしたフォルムながら横に広がった箇所と引き締まった箇所の差が激しく、大きいだけのダッドシューズとは感じません。
裏側のソールは渦巻きの様な独特な掘り目が印象的で、現代アートの様にも見えます。

 https://fashion-archive.com/yeezy-slide-review/ 

サイドから見るとスエード、スムースレザー、メッシュ、そしてソールといった異素材の組み合わせがより印象的。
ウネウネと波打ったソールの外側にはアディダスの衝撃吸収テクノロジー「adiPRENE」のロゴ、内側にはアディダスのスリーストライプロゴが刻印されています。

内側を覗いてみるとインソール大手、オーソライト(OrthoLite®)のロゴ、YEEZYロゴ、そしてアディダスのスリーストライプロゴが配置。

・サイズ感と履き心地

筆者は今回、マイサイズである26.5cmでYEEZY 500を購入。
エアジョーダン1やダンク、YEEZY SLIDEを除く他のYEEZY製品と同様のサイズにて入手しましたが、特に問題は感じませんでした。

また、履き心地で言えばYEEZY BOOSTシリーズのようなBOOSTソールやYEEZY SLIDEの EVAフォームなどは搭載されていないものの、前述の通りアディダスの衝撃吸収テクノロジーadiPRENEが内蔵。
BOOSTソールに慣れていると硬さは感じるものの、包み込む様なフィット感はYEEZY BOOST 350シリーズなどよりも良いように思いました。

■さいごに

今回の記事ではYEEZY再販にてGETしたYEEZY 500 “Utility Black”のレビューと共に、多くの購入者を騒がせた配送遅れ問題について解説しました。
FashionArchive.comでは他にも様々なスニーカーの購入レビューや事件の解説などを配信中。

ぜひ他の記事もご覧頂けましたら幸いです。


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ABOUT ME
しゅー
2022年まで約6年間にわたって大手IT系企業に在籍。ファッションブランドやゲーム会社のマーケティング、カスタマーエクスペリエンス強化、海外進出を支援。Supreme、スニーカー、ラグジュアリーストリートが大好物。