1996年より少年ジャンプにて連載が開始された遊☆戯☆王。
1999年に原作で人気を博したゲーム「マジック&ウィザーズ」をホビー化させ「遊戯王OCG」としてコナミより発売し、以来四半世紀以上ユーザーに愛されるカードゲームとなりました。
そんな遊戯王ですが、アニメも並行して放送されており、映画化も都合4回行われています。
今回は映画版の「遊☆戯☆王」にフォーカスして現役プレイヤーが徹底解説していきます!
目次
- ■映画版の「遊☆戯☆王」作品について
- ■第1作目「遊☆戯☆王」
- ■第2作目「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 光のピラミッド」
- ■第3作目「遊☆戯☆王 〜超融合!時空を越えた絆〜」
- ■第4作目「遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS」
- さいごに
■映画版の「遊☆戯☆王」作品について
まずは各映画の解説の前に映画版遊戯王に関して知るために必要な情報をご紹介します。
映画版遊戯王の基は原作コミックス及び当時放映されていたアニメを基にして作成されています。
第1作の「遊☆戯☆王」は1998年に放映された所謂「東映版」が基になっており、ダークな雰囲気かつOCGではなくバンダイ版のカードを基にしたものとなっています。
第2作目以降は2000年から放映されていたアニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」及び原作の「遊☆戯☆王」におけるOCGを使ったカードを主体としたものが放映されることになりました。
2024年現在までで計4作が発表されているわけですが、その全てで初代主人公である武藤遊戯が出演しており初代遊戯王ファンにとっては堪らない作品群となっています。
ここからは各種劇場版のストーリー概要とその作品にまつわるカードをご紹介していきます。
■第1作目 「遊☆戯☆王」
出典:/aniegg.ocnk
前述したように「東映版」と呼ばれる「遊☆戯☆王」のアニメの続編の位置に当たる劇場版第1作の「遊☆戯☆王」。
当時の夏休みや春休みに子供たち向けに映画館で放送されていた「東映アニメフェア」の1999年の作品になります。
同時公開という今では珍しい形態をとっており、
- ドクタースランプ アラレのびっくりバーン
- デジモンアドベンチャー
の2作と同時公開されていました。
ストーリーはバンダイ版のカードで、「真紅眼の黒竜」をメインとしたストーリーが展開されました。
デュエルモンスターズでは城之内の相棒としての認識が強いですが、青山翔吾というオリジナルキャラクターが映画では所持者となっています。
・関連カード バンダイ版「青眼の白龍3体連結」
出典:トレトク
劇場版第1作の関連カードといえば劇場入場特典であるバンダイ版遊戯王「青眼の白龍3体連結」。
カードダス版にも同名カードがありますが4枚が分割して描かれており、4枚セットで一枚となるものでしたが劇場版ではそれらが一枚のカードとして描かれています。
※4枚分割版
出典:メルカリ
OCGにおける青眼の究極竜とは似て非なる存在で、攻撃力は同値ではあるものの守備力は違っています。
また邪悪なる鎖と呼ばれる鎖で連結させられた3体の青眼の白龍であり、「究極竜」は3体が1体のモンスターとして存在している事から全くの別種であると結論付けられると考えています。
・関連カード OCGスターターボックス
出典:ラクマ
実はこちらの劇場版作品が公開されていた当時、上記のバンダイ版のカードの他にOCGのスターターボックスが劇場で販売されていました。
通常のスターターボックスと異なる点は封入カード。
スターターボックスに封入されていたカードが5枚変更されており、それぞれ
- アクア・マドール
- タートル・タイガー
- 13人目の埋葬者
- 深淵の冥王
- 地獄の裁判
出典:メルカリ
に変更されていました。
この劇場版は5000個限定販売だった事からこの5枚は非常に数が少なくレアなカードとなっていますが、ノーマル仕様故に遊戯王に理解のあるカードショップ以外だとストレージコーナーに入れられていたなんて事が多数報告される隠れたレアカードとなっています。
2024年現在ではこちらの未開封スターターボックスは50万円以上で取引されており、激レアアイテムとなっています。
■第2作目 「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 光のピラミッド」
出典:tv-tokyo
第2作目は劇場版「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 光のピラミッド」となります。
2004年に公開された本作ですが、なんとアメリカで公開されており日本では未公開という珍しい展開が行われた作品です。
日本では未公開ではありますが、特別試写会やテレビ放映、DVD化はなされており日本語で楽しむ事ができます。
遊戯王OCGやアニメの海外展開のプロモーションの一環として公開された本作は、カードゲームがメインのアニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の決闘都市編後の童実野町を舞台としたストーリーが展開されています。
8つ目の千年アイテムという独自のアイテムが追加されており、非常に見応えがある作品です。
・関連カード ワタポン
出典:カードラッシュ
上述したように日本においては劇場版は公開されておらず、試写会が行われたのみとなりました。
この試写会では「ワタポン」が配布されておりこのタイミングでしか配布がなされなかった為レアなカードとなっています。
2024年現在では未開封で1万円前後で取引されています。
・関連カード 青眼の光龍・光のピラミッド
出典:カーナベル
遊戯王の紙媒体資料である「ザ・ヴァリュアブル・ブック」の7に収録されていた青眼の光龍と光のピラミッド。
当時は上述したように公開が非常に限定であった為、どんな活躍をしたカードなのかもわからない人が多かった印象です。
青眼の新たな形態として話題となりました。
・関連カード スフィンクス・アンドロジュネス他アヌビス使用カード
出典:カーナベル
映画版の敵役である「アヌビス」が使用したカードは「プレミアムパック7」にて収録されています。
エジプトを象徴するものの一つである「スフィンクス」関連のカードで、青眼の白龍以上の攻撃力を誇る切り札の「スフィンクス・アンドロジュネス」ですが、その難しすぎる召喚条件から残念ながら殆ど試合では見る事がなかったカードとなります。
比較的流通数が多いので見たこともある人は多いのでは無いでしょうか?
■第3作目 「遊☆戯☆王 〜超融合!時空を越えた絆〜」
出典:eiga.com/
第3作目は2010年に公開された「遊☆戯☆王 〜超融合!時空を越えた絆〜」となります。
日本における劇場版遊戯王はデュエルモンスターズになってから実は初の本作。
2000年より放映された「遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ」の10周年を記念して作成された映画となります。
「遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ」の10周年として作成されましたが、本作公開時にはすでに「遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ」は放送終了しており、その後に放送された「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」も放送終了。
当時は遊戯王OCGアニメ作品3作目である「遊☆戯☆王5D`s」が放送中でした。
この三作品の主人公をクロスオーバーさせたメモリアルな映画となっており、「デュエルモンスターズ」単品の作品では無い事から、武藤遊戯が登場しながらも「デュエルモンスターズ」を冠さない映画となりました。
この三作品は時系列は異なりますが、同一の世界観での物語となっている事から、当時の主人公である不動遊星タイムスリップして過去の歴代主人公等と共闘するという展開となっています。
デュエルモンスターズ終了から6年、GX終了から2年が経過しており当時のファンも久々に動いてる各主人公を見て感動した方も多かった印象です。
・関連カード Sin 真紅眼の黒竜
出典:カードラッシュ
敵役である「パラドックス」が操ったSin 真紅眼の黒竜が入場特典となりました。
容易な特殊召喚方法で上級モンスターが登場するSinモンスターの1体ですが、後述するスターダストドラゴンが非常に強力だった為環境シーンで見かけることはなかったものの、久々の真紅眼モンスターとして話題となりました。
・関連カード Sin スターダスト・ドラゴン
出典:カードラッシュ
劇場版に合わせて様々なメディア展開をしていた本作のプロモーションの一環としてVジャンプに付録として登場したSin スターダスト・ドラゴン。
エクストラデッキのスターダスト・ドラゴンを除外して特殊召喚される能力を持っているのですが、デッキを圧迫しないかつ簡単に高火力モンスターが展開できた事から当時お世話になった人も多いのでは無いでしょうか?
Sinモンスターの維持に必要なフィールド魔法を守る効果も備えており、メインデッキを無理に圧迫しないので当時の筆者は衝撃を受けた記憶があります。
このカードの他にも様々なsinモンスターが書籍やパックにて封入されており、盛り上がりました。
中でも限定パック「遊戯王~超融合!時空を越えた絆~ MOVIE PACK」はこの映画で登場したカード盛り沢山で映画ファンにとっては堪らない商品です。
出典:Bee本舗
■第4作目 「遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS」
出典:eiga.com
遊戯王の原作が連載された1996年から20周年を記念して作成された劇場版第4作目 「遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS」。
これまでの劇場版作品はアニメ版の遊戯王を基に作成されましたが、この作品では製作総指揮や脚本に原作者である高橋和希先生が名を連ねており、原作コミックの「遊☆戯☆王」の正式な続編として作成されました。
正式な続編の為、闘いの儀以降の話が描かれておりアテムとの別れの後、各々が進んだ道が描かれました。
原作ファンには堪らないアニメで、この作品の公開前後より原作者の高橋和希先生がインスタグラムを開設しており原作終了後12年の時を経て新たな画風で描かれた遊戯王キャラクター等が続々と公開され話題となりました。
遊戯王ファン必見の映画となっています。
・関連カード 青眼の亜白龍
出典:カードラッシュ
劇場版前売り券に付属していたOCGカードである青眼の亜白龍。
非常に強力な能力を持っており、前売り券でしか当時は入手できなかった為前売り券以上の値段が付いていました。
青眼の白龍を現代風にアレンジしたような風貌で人気のカードです。
・関連カード 週替わりプレゼントカード
出典:カードラッシュ
出典:カードラッシュ
劇場入場特典は週替わりで配布カードが変更されました。
- 破滅竜ガンドラX
- 暗黒騎士ガイアロード
- レモン・マジシャン・ガール
- 守護神官マハード
が配布されましたが、この中でも破滅竜ガンドラXはプレイヤーにとっても非常に強力なカードで「先攻ワンキル」が成立してしまう強さから禁止カードに指定されるほどになっています。
その後ガンドラ関連の新カード登場に伴いエラッタを施された上で禁止解除されています。
その他ですとマハードは原作からすでに活躍していたキャラクターであり、待望のカード化といったところでしょうか。
ブラック・マジシャンの原型である事からブラック・マジシャンデッキに必要な能力を備えており、こちらも強力かつ人気のカードとなります。
これらのカード以外にも3作目同様にムービーパックが発売されており、劇中内で登場したほぼ全てのカードが網羅されています。
出典:コナミ公式サイト
■さいごに
以上、歴代の遊戯王映画とその関連カードを解説してきました。
どの作品も必見ですが、筆者はやはり4作目のTHE DARK SIDE OF DIMENSIONSがイチオシです。
原作者の高橋先生が亡くなってしまった今、最後に先生が作られた遊戯王作品という意味でもぜひ見ていただきたい映画となっています。
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