1996年より少年ジャンプにて連載が開始された遊☆戯☆王。
1999年に原作で人気を博したゲーム「マジック&ウィザーズ」をホビー化させ「遊戯王OCG」としてコナミより発売し、以来四半世紀以上ユーザーに愛されるカードゲームとなりました。
愛されている作品である遊戯王の原作における主人公、武藤遊戯。
決闘者王国編以降、数々の強敵と対戦してきた彼が愛用していた切り札的存在がいます。
その名も「ブラック・マジシャン」。
今回は主人公のエースモンスターであるブラック・マジシャンについて徹底的に解説します!
■ブラック・マジシャンとはなんなのか?
まずブラック・マジシャンとはどんなモンスターなのかを解説します。
ブラック・マジシャンは通称「ブラマジ」と呼ばれており、遊戯王カードの中でも特に人気の高いモンスターの一体です。
原作において海馬との戦いで初登場。
以降、ほとんどの対戦で召喚されている遊戯のエースモンスター的存在です。
原作ではパワーデッキの海馬、テクニカルデッキの遊戯という対比がなされており、攻撃力・守備力は海馬のエースモンスターである青眼の白龍に劣るものの、魔法・罠カードでのサポートで敵を翻弄するのに長けたモンスターとして大活躍しました。
決闘都市編でのストーリー内で遊戯が「ブラック・マジシャン使い」である事が周知の事実となっており、敵のグールズのレアハンター「奇術師パンドラ」にブラック・マジシャンデッキ対決を挑まれることもありました。
出典:高橋和希 遊☆戯☆王 コミックス19巻より
王の記憶編においては闇遊戯ことアテムにとってのブラック・マジシャンである「神官マハード」とのストーリーも展開され古より縁があった事が示唆されています。
遊戯王OCGにおいては1999年2月4日に発売された遊戯王最初のブースターパックである「Vol.1」にて収録。
レアリティは最高のウルトラレアで、当時から中々に入手困難なレアカードでした。
しかしルール的には2体をリリースして召喚する最上級モンスターでありながら攻撃力が2500となっており、同時期に買えば誰でも入手できた青眼の白龍との差は歴然でした。
実戦的では無かったものの、神秘的な絵や遊戯のエースモンスターであることも相まって当初から人気のモンスターです。
様々なバージョンで再録・収録を繰り返しており、遊戯王OCGの中でも屈指の絵違いの多さです。
プレイヤー目線での話をすると青眼の白龍同様サポートカードが次々と収録されており、現在では「ブラック・マジシャン」という名前そのものを参照するカードが多く存在します。
これによってこのカードを採用する理由になっており、当初に比べると大分実戦的なモンスターになっています。
■ブラック・マジシャンが人気の理由
そんなブラック・マジシャンですが、遊戯王カードにおいては屈指の人気を誇るカードとなっています。
遊戯王カードの人気モンスターをあげる時には必ず名前があがるほどであり、ブラック・マジシャンのコレクターは多いです。
人気の理由は主に2つあると筆者は考えています。
- 原作における主人公のエースカードという点
- 美しいデザインであるという点
一つ目の理由である「原作における主人公のエースカード」という点に関しては前述した通りです。
遊戯の劇中におけるめざましい活躍はブラック・マジシャン無しでは語る事ができません。
また、遊戯王はアニメ化シリーズが存在していますが、主人公のエースモンスターは全て攻撃力2500に統一されています。
この慣例を作った初代のエースモンスターはやはり特別な存在です。
二つ目の「美しいデザイン」ですが、幻想的なブラック・マジシャンをうまく表現された神秘的なデザインである点が評価され続けています。
ブラック・マジシャンそのものが青眼の白龍と対になる「黒」を象徴としたモンスターである為、ダークな雰囲気が醸し出されており初期の遊戯王の雰囲気にバッチリです。
OCG初期絵のブラック・マジシャンは原作絵・バンダイ版とは違ったポージングをとっていますが、このポージングは唯一無二で見る人が見れば一発でブラック・マジシャンだとわかる素晴らしい構図です。
原作・バンダイ版においては黒魔術方面の雰囲気が前面的に出ており、こちらも非常に人気の高いデザインとなっています。
■ブラック・マジシャンの種類
そんな人気のブラック・マジシャンですが2024年現在までの間様々な絵・レアリティで収録されています。
今回は主要なものに絞ってご紹介します。
初期フォーマットのウルトラレア
出典:カーナベル
遊戯王OCG初の商品のウルトラレア枠での登場を果たした、原初のブラック・マジシャンです。
初期絵と呼ばれるこちらのカードは現在では美品だと数万円レベルの高額レアカードとなっています。
数あるブラック・マジシャンのカードの中でもやはりこのカードは特別です。
初期フォーマットのウルトラレア(EX)
出典:カーナベル
EXセットというデッキセットに収録されたブラック・マジシャン。
セットの中に確定封入されており、このEX版ブラック・マジシャンが初めて入手したブラマジという人もいいのではないでしょうか。
後述するパンドラ版のブラック・マジシャンと構図が対になっています。
2期フォーマットのウルトラレア
出典:カーナベル
初期カードを2期フォーマットで再録した青眼の白龍伝説で再録されたウルトラレアです。
初期絵かつ2期フォーマットということで初期フォーマットより手軽に入手できますが、美品だと数千円はするでしょう。
こちらも人気のバージョンです。
2期フォーマットのウルトラレア(パンドラ)
出典:カーナベル
プレミアムパック4に収録されていたブラック・マジシャン。
原作の決闘都市編において、グールズの奇術師「パンドラ」が使用したブラック・マジシャンをモチーフにした絵柄になっています。
確定封入されていた為数は非常に多いですが、数あるブラック・マジシャンの中でもここまで悪役顔のものは無く、愛用者が多い印象です。
2期フォーマットのアルティメットレア(レリーフ)
出典:カーナベル
市販されたブラック・マジシャンの中で最高峰のレアカードであるアルティメットレア仕様のブラック・マジシャンです。
初期絵かつ人気のレリーフ加工という点と、封入率が低かった点から非常に高額で取引されています。
美品レベルだと数万円レベルのレアカードです。
3期フォーマットのウルトラ・パラレル
出典:カーナベル
出典:カーナベル
世界基準フォーマットになって初めてのブラック・マジシャンです。
所謂石板青眼とリンクした構図になっています。
初めてのウルトラパラレル版もここで初収録です。
6期フォーマットのウルトラレア
出典:カーナベル
週刊少年ジャンプに収録されたブラック・マジシャンです。
原作者の高橋先生が書き下ろした特別なカードで、高橋先生のサインと縁なしのデザインです。
この時代の高橋先生のタッチかつダークな雰囲気のあるカードで人気です。
9期フォーマットのエクストラシークレットレア
出典:カーナベル
実はシークレットレアで収録された事がなかったブラック・マジシャンがエクストラシークレットレアとして収録されたのがこちらのブラック・マジシャン。
エクストラシークレットレア自体非常に珍しいレアリティですが、初期絵ということもあり需要の高いカードです。
9期フォーマットのシークレットレア
出典:カーナベル
シークレットレア仕様で初めて収録されたのがこちらの9期フォーマット版です。
初登場した1999年から15年の月日を経て、ついにシークレットレアが実装されました。
シークレットレア自体が人気のレアリティで、待望の収録で話題になりました。
9期フォーマットのウルトラレア
出典:カーナベル
最強ジャンプにて収録された新規絵のブラック・マジシャン。
現代的なタッチで描かれたこちらのブラック・マジシャンは中々お目にかかる事が少ない印象です。
9期フォーマットのKCレア
出典:カーナベル
劇場版遊戯王の公開を記念してコラボしたカレー屋のCoCo壱とのコラボカードです。
この時期特有のKCレア仕様で初収録・新規絵という高待遇での収録となりました。
9期フォーマットのホログラフィックパラレルレア
出典:カーナベル
ブラック・マジシャン初のホログラフィックレアが9期にて収録されました。
初期絵をホロ化させており、非常に人気が高くなるかと思いきや青眼の白龍同様余計なパラレル加工がされており微妙な出来具合に。
青眼と違いパラレル加工が無いバージョンが存在しないので、出て欲しいところです。
10期フォーマットの20thシークレットレア
出典:カーナベル
世界大会であるYu-Gi-Oh! WORLD CHAMPIONSHIP 2018にて参加者・来場者に配布された20thシークレットレア仕様のブラック・マジシャンです。
初期絵での収録となりましたが、来場は抽選だったので配布枚数が限定的で高額なカードとなってしまいました。
10期フォーマットの20thシークレットレア
出典:カーナベル
20th ANNIVERSARY DUELIST BOXにて新規絵で収録された20thシークレットレア仕様のブラック・マジシャンです。
歴代の主人公のエースモンスターが新規絵で収録されており、コレクション性が抜群のカードです。
10期フォーマットの20thシークレットレア
出典:カーナベル
3種類目の20thシークレットレアの絵柄はCoCo壱版のブラック・マジシャンでした。
こちらはキャンペーンのパックにて収録されているので、中々入手が難しいレアカードです。
11期フォーマットのプリズマティックシークレットレア
出典:カーナベル
プリズマティックシークレットレア「ブラック・マジシャン」GETキャンペーンで入手できるプリシク仕様のブラック・マジシャンです。
3000名限定で抽選で入手する事ができました。
その後もX等のリツイートキャンペーン等で配布されましたが、極少数なのでこちらも高額になっています。
11期フォーマットのノーマル・パラレル(パワプロコラボ)
出典:カーナベル
同じコナミの人気タイトル「パワプロ」とコラボした際のブラック・マジシャンです。
デフォルメされたブラック・マジシャンで、中々個性的なカードとなっています。
ノーマル・パラレル版が存在します。
11期フォーマットのウルトラレア(スペシャルイラスト)
出典:カーナベル
「ブラック・マジシャン」 SPECIAL ILLUST ver. GETキャンペーンにて配布されたブラック・マジシャンです。
「BATTLE OF CHAOS」というボックスに封入されていた応募券のみで応募する事ができました。
原作でのブラック・マジシャンのカードの絵を初めてOCG化したもので、話題となりました。
どうせならばカオス・ソルジャー等と同様に初期フォーマットで収録して欲しかったのが少し残念ですが、非常にコレクタブルかつ人気のカードです。
攻撃力に因み2500枚配布されました。
12期フォーマットのパラレル(coco’sコラボ)
出典:カーナベル
ファミレスのCoco’sとのコラボで収録されたパラレル仕様のブラック・マジシャン。
石板絵の背景がヒエログリフになった特別仕様での収録となりました。
パックで貰えるカードでランダム封入だったので、筆者はCoco’sメニューをテイクアウトしまくった記憶があります。
12期フォーマットのパラレル(セブンイレブンコラボ)
出典:カーナベル
セブンイレブンとのコラボで配布されたブラック・マジシャンです。
こちらも石板絵がモチーフですが、デフォルメされています。
後に青眼や真紅眼も同じように配布されました。
12期フォーマットのクォーターセンチュリーシークレットレア
出典:カードラッシュ
「遊戯王デュエルモンスターズ 決闘者伝説 QUARTER CENTURY」のイベント来場者に配布されたクォーターセンチュリーシークレットレア仕様のブラック・マジシャンです。
石板絵と同じポージングですが、背景が東京ドームとなっています。
このイベントは2月3日と4日の行われたのですが、3日に入場した人が対象となっています。
この日のみの配布なので非常にレアなカードです。
12期フォーマットのクォーターセンチュリーシークレットレア
出典:カーナベル
25周年を記念したパックに収録された初期絵のクォーターセンチュリーシークレットレアです。
初期絵の20thやプリズマが入手困難だったので、似たような光方をしているクォーターセンチュリーシークレットレアでの収録は嬉しい人も多かったのでは無いでしょうか。
実際には収録枚数が多すぎてほとんど当たらない代物でした。
12期フォーマットのクォーターセンチュリーシークレットレア
出典:コナミ公式サイト
※左側
QUARTER CENTURY CHRONICLE side:UNITYにて1000枚封入されているシリアルコードを入手した人のみが入手できる書き下ろしのブラック・マジシャンです。
1000枚しか発行されておらず、人気のブラック・マジシャンという事で数十万円で取引されています。
■さいごに
以上、ブラック・マジシャンについて解説してきました。
これからも遊戯王界のエースモンスターとして人気を博していきそうです。
FashionArchive.comではトレーディングカードゲーム関連の情報を多数発信予定です。
ぜひ購読及び各SNSへのフォロー・登録お願いします!
各SNSのリンクはページの最下部から!