1996年より少年ジャンプにて連載が開始された遊☆戯☆王。
1999年に原作で人気を博したゲーム「マジック&ウィザーズ」をホビー化させ「遊戯王OCG」としてコナミより発売し、以来四半世紀以上ユーザーに愛されるカードゲームとなりました。
そんな遊戯王ですが、最初期に登場したモンスターの中に「カオス・ソルジャー」というモンスターが存在します。
このモンスターは遊戯王の四半世紀の歴史の中でもかなりの人気を誇るモンスターです。
今回はこの「カオス・ソルジャー」について、現役プレイヤーかつコレクターの筆者が徹底的に解説します!
是非最後までご覧ください!
■カオス・ソルジャーとはなんなのか?
まずカオス・ソルジャーとはどんなモンスターなのかを解説します。
「カオス・ソルジャー」はプレイヤーの中では「カオソル」と呼ばれることも多く、長年愛されているモンスターです。
コミック原作においては決闘王国編にて登場。
VS孔雀舞戦において、闇遊戯が切り札として降臨させました。
この時の召喚方法は、「カオスの儀式」を発動しクリボーとグリフォールを生贄に捧げて、暗黒騎士ガイアを強化させて召喚させるというものでした。
つまりカードを4枚も消費して出したかなりのコストを要求するカードだったのです。
意外な事に原作においてはこの一回のみの登場となり、それ以降は登場していません。
出典:高橋和希 遊☆戯☆王 コミックス14巻より
OCGにおいての初収録は1999年2月21日の「遊戯王デュエルモンスターズ 全国大会トーナメント」における入賞者プレゼントとして配布されました。
この時のプロモーションカードはなんとステンレス製。
その上、入賞者とありますが実際は優勝者のみに配布されており、全世界でたった1枚しか存在しない幻のレアカードだったのです。
実質的に入手不可能なカードでしたが、その後同年12月に発売された「PREMIUM PACK 2」にてついに紙製での再録がなされました。
なおこの際にはステンレス製の配布カードとは違い、儀式モンスターに変更されておりさらに左下のパスコード欄には「Replica」の記載が存在しました。
つまり、コナミ的にはこのカオス・ソルジャーは大会等で使用できるものの「本物」ではないという扱いを受けている事になります。
その後も「DARK CEREMONY EDITION」等での再録が行われましたが、2018年までの全ての再録において「Replica」の記載が外されることがありませんでした。
しかし2018年のLINK VRAINS PACK 2に再録された際にはこのレプリカ表記がついに外れることとなります。
それ以降に発行されたカオス・ソルジャーに関してはレプリカ表記が外されており、「本物」であると言えるでしょうが、長年のファンが考える「カオス・ソルジャー」の「本物」は「オリジナル」という意味で「最初のステンレス製」を指すことが多いので注意しましょう。
ちなみに2023年にはオリジナルのステンレス製のカオス・ソルジャーを元にした紙製のカードがキャンペーンにて配布されました。
この通常モンスター仕様のカオス・ソルジャーは3000枚の配布のみで、こちらもまた入手困難なレアカードになっています。
■カオス・ソルジャーが人気の理由
そんなカオス・ソルジャーですが、なぜこんなにも人気なのでしょうか?
前述したように原作には1回しか出てこなかったものの、これまで再録やリメイク、キャンペーン等様々な場面で人気が垣間見えるモンスターとなっています。
カオス・ソルジャーが人気の理由は以下の3つの点が挙げられると筆者は考えています。
- 神々しいデザイン
- 様々なリメイクカードが出ており、その中でも環境を圧巻したカードがあった点
- OCGにおける逸話の数々
一つ目の「神々しいデザイン」ですが、初期特有のダークな感じもありつつ神秘的なモンスターが描かれており構図も完璧なのがカオス・ソルジャーの魅力だと筆者は考えます。
攻撃力3000というステータスに相応しい強モンスター感が出ています。
二つ目の「リメイクカード」ですが、カオス・ソルジャーには様々なリメイクカードが存在します。
今でも一線級の活躍ができるリンク体のカオスソルジャーは勿論のこと、過去には遊戯王のゲームバランスを壊した「カオス・ソルジャー 開闢の使者」というカードもこのカードが元ネタです。
今回はカオス・ソルジャー自体に焦点を当てて記事を書いているので詳細は省きますが、一時期の遊戯王はカオスソルジャーに破壊されていたといっても過言ではないほどの強さを誇りました。
このように、カオス・ソルジャーは「強い」カードの印象があり、その印象が故に人気な一面が少なからずあると筆者は考えています。
三つ目の「OCGにおける逸話」に関してですが、これは前述したように現在に至るまで「オリジナル」の所在が不明な点がやはり大きいです。
20年以上も前に配布された誰が所有しているかわからない、世界で一枚しか存在しない幻のレアカード・・・
字面だけでご飯が食べられるほど唆られるのは筆者だけでしょうか?
さらに公式データベース上にはWCS2003にて配布されている記載があるのですが、実はこのカードだけ実物がまるっきり出てきません。
優勝者に配られているという情報はちらほら出てきてはいるものの、ステンレス製同様全くわかっていないのです。
このように、ネットが発展していなかった時代が故の側面もありますが、様々な再録があるものの絵の雰囲気同様、謎に満ちたカードということで人気です。
ちなみにSixTONESの京本大我はカオス・ソルジャーのコレクターとして有名で、下記のツイートの他にもカオス・ソルジャー愛を度々語っていることでも有名です。
カオスソルジャーのヘッダー最終日!
また何枚か初公開しちゃいます。①世界に3000枚しかないプリシクレア
②↑と同じモノの3連
③現時点で世界に1000枚しかない激レア
④次のヘッダーのあんずが覗いています#遊戯王 pic.twitter.com/fXgeXfs5nJ— TAIGA KYOMOTO 京本大我 (@TAIGA_KYOMO33) January 14, 2024
■カオス・ソルジャーの種類
さてそんなカオス・ソルジャーですが、初出のステンレス製以降様々な形態で収録されてきました。
ここでは主要なカオス・ソルジャーをご紹介します。
初期フォーマットのステンレス
出典:トレコロ
まずはやはりステンレス製の「本物」のカオス・ソルジャーです。
前述したように大会優勝者景品で、今現在どこにあるのかわかっていません。
一時期9億円で出品されていたそうですが、落札されておらず本物かどうかもわからない為現在の価値が分かりませんが、本物であれば少なくとも億は行くと言われています。
初期フォーマットのウルトラレア
出典:カーナベル
紙製としては初の収録となった「カオス・ソルジャー」。
レプリカ表記があるものの、長らく初期フォーマットのウルトラレアはこのカードのみでした。
PREMIUM PACK2の収録ということで、パック自体を入手できれば高確率で入手できたものの、PREMIUM PACK2自体はジャンプフェスタのみでの販売だった為、レプリカといえどウルトラレアのカオス・ソルジャーは価値が高いです。
初期フォーマットのスーパーレア
出典:カーナベル
PREMIUM PACK2の一般販売版である「DARK CEREMONY EDITION」で収録されたカオス・ソルジャー。
PREMIUM PACK2と収録内容は一緒ですが、ウルトラレアではなくスーパーレアになっています。
当時の遊戯王ファンはこちらのスーパーレアを見る機会が多かったのではないでしょうか?
現在では絶対数が減っている為、美品であれば高額で取引されています。
3期フォーマットのアルティメットレア(レリーフ)
出典:カーナベル
2002年に発売された「ガーディアンの力」にて再録されたレリーフ仕様のカオス・ソルジャー。
カオス・ソルジャーのレリーフ仕様はこのパックでのみの収録で封入率の悪さから流通数が少ないです。
この時期の効果なしモンスターは価値が無いと思われがちだったので保存状態が悪いものが多く、美品であれば十数万円はくだらないでしょう。
芸術的なカードで人気です。
8期フォーマットのウルトラレア
出典:カーナベル
実は初期フォーマット以降の再録では一度もウルトラレアになっておらず、世界統一フォーマット以降初のウルトラレアの再録となったのがこのカオス・ソルジャーです。
15周年を記念して作られた決闘者王国編での遊戯のデッキを再現した特別な商品に収録されました。
10期フォーマットのノーマル
出典:カーナベル
前述したように初めてレプリカ表記が無くなったカオス・ソルジャーです。
ノーマルといえど、表記がないカオス・ソルジャーはこのカードが初めてで当時筆者は驚いた記憶があります。
11期フォーマットのプリズマティックシークレットレア
出典:カーナベル
プリズマティックシークレットレアゲットキャンペーンにて配布されたカオス・ソルジャーです。
実はカオス・ソルジャーはこのカードの登場までシークレットレア加工のものが存在せず、いきなりのプリズマティックシークレットの登場となりました。
配布枚数は3000枚程で、カオスソルジャーの中でも高額な一枚となっています。
初期フォーマットのウルトラレア(復刻版)
出典:カードラッシュ
幻のカオス・ソルジャーGETキャンペーンにて3000枚配布されたカオス・ソルジャーです。
オリジナルの儀式モンスターではないカオス・ソルジャー(通常版)を初めて紙製で配布した本キャンペーン。
偽装防止マークがあるものの、オリジナル同様に初期フォーマットで復刻で話題となりました。
対象期間に遊戯王OCG関連商品を3000円買う毎にスクラッチカードが付属し、そのスクラッチに記載されたキャンペーンコードを入力・当選すれば配布されるといったシステムでの配布となりました。
※当選画像
期間が3回に分けられており、各1000枚ずつ合計3000枚配布されました。
アジアの各地域で大会入賞者等に配布されたようですが、このキャンペーンで入手した場合には当選書が付くので当選書付きは3000枚しか存在しなレアカードとなっています。
カオス・ソルジャーの中でも高額なレアカードです。
■さいごに
以上、カオス・ソルジャーについて解説してきました。
遊戯王の中でも屈指の人気を誇り、青眼の白龍と同等の力を持つ幻のレアカード。
ステンレス製の実物を一回見てみたいものですね。
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