渋谷にできた個性的なストアも有名なセレクトショップ兼ブランドのKITH(キス)。
1ブランドとの契約が一般的な中、様々なシューズブランドとコラボする珍しい存在であり、
少し大人なストリートファッションを楽しめるアパレルたちも人気です。
今回の記事では、そんなKITHの沿革や歴史を徹底解説。
ぜひ最後までご覧ください。
■KITHの創設者ロニー・ファイグとはどんな人物?

出典:robbreport
KITHの創設者はニューヨーク・クイーンズ出身のロニー・ファイグ(Ronnie Fieg)。
1982年生まれのロニーのキャリアは、彼の母方のいとこであるデイビッド・Zが運営するシューズショップからスタート。
幼いロニーにとって、会うたびに小遣いをくれる優しいおじさんだったデイビッド。
13歳の誕生日に「何が欲しい?」とデイビッドから尋ねられたロニー・ファイグは、プレゼントの代わりに彼の店で働かせて欲しいと提案。
かくして彼は品出しや接客など、シューズショップの業務を若くして習得。
ロニーが接客した人の中には、のちに東西を代表した抗争で互いに命を落とすこととなる2パックやノトーリアス・B.I.G.、そして今や生きるレジェンドとなったジェイ・Zなどの著名人も。
転機となったのはそれまでブラウンシューズメインだったショップにて、マネージャーに昇格したロニーがアシックスのスニーカーを仕入れて販売を始めてから。
少し経つと、「我が社のスニーカーが異常に売れているショップがある」とアシックスの社員が店を訪れる事態に。
そこには、客に対して高い熱量をもってアシックスの良さを解説するロニーの姿がありました。
彼の姿に感動したアシックス社は、2007年ロニーに自社のシューズのリデザインを依頼。
大役を任されたロニーが初めてのオリジナルシューズに選んだのは、当時すでに生産が終了していたアシックスのゲルライト3(Gel-Lyte III)でした。
※その後もロニーはゲルライト3と幾度もコラボレーション

出典:mastered
幼少期、当時大流行していたリーボックのポンプを欲しがっていたロニーでしたが、金銭的に余裕のなかった母が買ってくれたのがセール中だったアシックスのゲルライト3。
その履きやすさにすっかり魅了されたロニーにとっての思い出の1足は、かくして彼による限定デザインで復活。
おじさんのショップでひっそりと売り始めた限定ゲルライト3でしたが、この様子を取材したウォール・ストリートジャーナルが記事を出すと、たった2日で完売。
彼の名は業界に知れ渡ります。
以降、ロニーはニューバランスやコンバースなど、複数のブランドのシューズデザインを担当。
複数のスニーカーブランドから専属のシューズデザイナーにならないかと声がかかるも、その誘いは固辞し続けました。
2011年、人気セレクトショップ・アトリウム(ATRIUM)の声かけに応じてロニーは長年務めたおじさんのショップを退職。
アトリウムのショップブランドとしてKITHをスタートします。
■KITHとはどんなブランド?
KITH(キス)は発祥、2011年に誕生したファッション&ライフスタイルブランド。
ブランド名は古めかしいスコットランドの言葉で親類縁者を指す「KITH & KIN」から。
スタート時はセレクトショップ・アトリウムの一部で行っていたKITHでしたが、2016年にはアトリウムの3店舗をすべてKITHショップへと置き換え。
この急成長の理由は、ロニー・ファイグの才能がスニーカーだけでなくアパレルアイテムでも存分に発揮されたからだと言えるでしょう。
オリジナルアパレルを販売するきっかけとなったのはロニーが誕生日プレゼントでもらったカーゴパンツをジョガーパンツのようにリメイクして履いたこと。
それを履くロニーに対して問い合わせが殺到し、実際に製作すると飛ぶように売れたことが現在のKITHのベースを作りました。

出典:kith
現在、KITHは毎シーズン継続的にアパレルコレクションをリリースする人気ファッションブランドに成長。
また、様々なスニーカーブランドと分け隔てなくコラボレーションを行うという珍しいKITHのスタイルは、キャリア黎明期にどれだけ請われてもどこか1社のスニーカーがブランドと専属契約を結ばなかったことも大きいと言えるでしょう。
■KITHを着用する有名人一覧
・ジャスティン・ビーバー

出典:shoppersplus
・朝倉未来
・山下健二郎 (三代目 J Soul Brothers)

出典:oricon
■さいごに
今回の記事では、セレクトショップからスタートしたストリートブランド、KITHについて解説しました。
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